昨日、平尾誠二さんが亡くなった。
からだを壊しているということを知らなかったから、ニュースで訃報を聞いた時は、すぐには信じられなかった。
一度も会ったことのない人の訃報を聞いて悲しくて泣いたのは初めてと思う。
ラグビーというスポーツのカッコ良さを知るきっかけを作ってくれたのは、同志社大学や神戸製鋼で活躍していた平尾さんだった。
サッカーとラグビー、そのスピリッツの違いは、点を入れた時の選手の態度に表れている気がする。
トライを決めたラガーマンは決して、ゴールを決めたサッカー選手のように「俺が点を獲ったぞー!」とはしない。
そういうラグビーのスピリッツに惹かれたのは確かであるが、クラーク・ゲイブルばりに、あれほど口髭がかっこよく似合うスポーツ選手は後にも先にも見たことがない。
以前、雑誌に平尾さんのインタビュー記事が特集されているのを知って、男友達にその雑誌を買ってきてもらったことがあった。
その雑誌は、かのプレイボーイだった。
人は誰しもがこの世から立ち去る日が必ずくるものである。
けれど、人生において、ひとつのことを貫き通した人の死は、決して「終わり」ではない。
その人のスピリッツを受け継いでいくぞという決意を生む「始まり」になり得るのだということを、平尾さんの死は教えてくれた。
苦痛に満ちた最期でなかったことを切に願う。
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