かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

イタリア志向

2024年12月17日 | 気になる人々
街の商店街の入り口にある洋服屋さん。
中高年の女性向け。
以前、着付けの先生が「掘り出しものが時々あるのよ」と教えてくれて、ごくたまにのぞいている。

店のウィンドウに飾られている服がしょっちゅう変わり、遠くからでも気になるコーデだったりする。

先日はめずらしく、男性店主が在店していた。

「しわがよっているのは、今日蔵出ししたばかりなんで」

この店の服は、ビックリするくらい、とにかく安い。
中国製が中心で、仕入れ方に工夫があるのだろう。

気になったものがいくつかあったので、あれこれ試着。
そのあいだにも、女性客が「去年ここで買ったパンツがぐあいよかったから、おなじようなのが欲しいんだけど」とやってきていた。


「茶色にブルーを合わせるっていうお客さん(私のこと)の好みは、イタリアですよ」

たしかに、フランスものより、イタリアものの色づかいのほうが好きである。
服を見ると、仏製か伊製か、大抵当たる。

その時私は、カーキ色のシャツにイタリア製ジーンズ、スネーク柄の茶色のスニーカーを履いていた。

「日本人は茶色の洋服には黒の靴をもってきますからね。私のこの靴はブルー、イタリア製です」

見ると、深いブルーのスウェードと表側のコンビのしゃれた靴をお履きになっている。
どこでお求めに?と尋ねると、「ミラノです。20年くらい前ですけど」と店主。

そこから欧州の話に花が咲いた。

店主殿はパリのバスティーユに5年間住んでいたことがあり、ミラノにも仕事で何度も足を運んだのだそう。

激安メイド・イン・チャイナの洋装店店主の夢は、ウィーンのニューイヤーコンサートへ行くことだそうである。

久しぶりに楽しい話ができた。







コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« よき理解者 | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

気になる人々」カテゴリの最新記事