かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

帰宅

2025年02月01日 | がん治療
クリニカルパスどおりに本日退院した。

荷物はバッグふたつ。

病院近くで食料品の買い出しをしてから帰ろうかと思ったが、あまり無理をせず、まずはまっすぐ帰宅することにした。

お見舞いにいただいたジュースやお菓子は、お世話になった看護助手さんにもらっていただいた。

看護スタッフには、入院前に帰郷した時に買っておいた前橋銘菓「旅がらす」を。

患者さんから医療者への御礼の品の授受はふつう許可されていないが、身内の間柄だからということで。


入院する時、車は自宅に置いてきたので、帰宅はタクシーで。

玄関先で待っていようとしたら、警備員さんに「せんせい、今日退院ですか?外は寒いので、タクシーが来たらお知らせしますから、中で待っていてください」と言ってもらった。

警備員さんにまで入院していたことが知られていることに、内心驚いたが、もうこうなったら、何でもアリじゃん?!と、ちょっと開き直ったかんじ。

朝の回診で、創部皮下に体液がぷよぷよ貯留しているのを指摘され、20mlほど吸引廃液。

19Gの針を刺されても、全く痛みがない。
完全麻痺状態だったので驚いた。
末梢神経が手術によって切断されているのだなと、実感。


見た目は決して美しいとは言えない。

しかし、まだ術後1週間もたっていない段階である。
傷そのものは感染も、皮下出血もなく、きれいであるので、良しとする。


今晩、満を持して、ドイツからEが来日する。
年末以来、これまでと同様、毎日チャットで連絡を取り合い、情報共有している。

オーストリアでは、大学入学前の1年間、社会奉仕活動が義務付けられていて(現在その制度は廃止になっている)、その期間中は、救急隊員として働いた経験があるE。
救急隊員の資格も取得しているので、医学的な話が通じやすくて助かる。

ただやはり、病気が病気だけに、実はかなり不安や恐れの感情に苛まれていたのだと、昨晩は吐露された。

そりゃそうだ。

「家に帰って色々しなくていいからね!僕が行ってやるから」

アタシは羽田からここまで、無事にひとりで来られるかどうかのほうが、心配だよ。

駅でバスを降りてから、タクシーに乗ったときにいうセリフを書いて送っておいた。

「だめな時は電話して。運転手さんと私が話すから」

まるで、始めてのおつかい状態でR。









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