かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

手術当日の朝になった

2025年01月27日 | 今日のワタシ

昨日入院した。

今日の午後、手術。

昨年11月に受けた人間ドックでがんが強く疑われ、職場の専門医を受診してすぐに精査してもらった。

クリスマス休暇前にCTやMRIで病変の詳細を確認し、年明け早々に針生検を行って確定診断した。

自覚症状は全くなく、検査を行わないと見つけられなかった。

ここ数年は毎年人間ドックを受けていた。
基本コースには組まれていないオプション検査をやっていたお陰で発見された。

過去の画像を振り返って見てみると、2019年の時点では確認が難しいので、ここ数年で徐々にできたのではないかと思われる。

人生最悪な時期をどうにか乗り越えたと思っていたが、まだ終わってはいなかった。


40代で一度、「がんですね」と医者に言われたことがある。
結局、あのときのオペ後の最終診断は良性であったけれど、がん患者として約3ヶ月間を過ごした。
人生観が一変させられたし、医者としても、一人の人間としても、すごく良い体験をしたと思っている。

今回は本物。

前回、手術も含め、フルリハーサル済みなので、うろたえてパニくることはなく、冷静に治療選択の意志決定ができ、充分納得した上で、手術当日を迎えた、と思っている。

とは言っても、休暇中はEに対してブチキレたりしていたから、それなりにストレスは感じていたのだと思う。

Eがいてくれてよかった。

交際開始して約1年。
彼には大きな試練を課すことになってしまったけれど、常にワタシを支持してくれていて、見せかけのイェスマンではなく、じょうずに小さな軌道修正もしてくれている。

手術当日は家族の付き添いが必要、というのが病院の決まりであるけれど、頼める人がいないし、緊急時に電話連絡がつけばいいということで了解が得られたのは、長年勤務している職場だからこそだと思う。

職場でがん治療をすることは、メリットとデメリット、両方ある。
最も大きなデメリットは、同僚たちに個人情報がオープンになってしまうこと。

もちろん基本的守秘義務は守ってくれていると信じているけれど、チーム医療が実践されている昨今、直接関わる同僚の数だけでも、かなりの数になる。
病院じゅうに病状その他が知れ渡っていることは否めない。
同僚たちに対しては、あえて私も隠そうとは思っていないけれど、少々複雑な気持ちである。

でも、今回気づいたことがある。
「がんばりましょう!」と言ってもらうと、感謝の気持ちと共に、がんばるぞと勇気がわいてくるのだと。

頑張ってください、頑張ってね、というのは、いくら心から言っているとしても、やはり素直には受け取りづらい。
充分頑張ってますよ、とか、所詮他人事だよね、とか、ひねくれた捉え方をしてしまってもしかたのないことだと思う。

でも、がんばりましょう、というのは、私たちも頑張ってサポートします、最善を尽くします、というメッセージが伝わってくる感じがして、素直に心からよろしくお願いしますと言っている自分に気づいたのである。









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