彼方は口に3kgのダンベルを咥えながら、なにくわぬ調子で言語を発しているのである。
口に咥えられたそれが、見せかけのものであるなら誰しも驚かない。
最初はそのように感じた私だけど、すぐに、近江彼方がそんなネタを振る理由がない――と、気がついた。
とんでもないことをやっているのに気がついたのは私が一番だったけれど、ツバサも、理亞もとんでもない事をしていることに気がつき、私が驚嘆していると知るや、自分もアレくらいでできると言いだした。
この時点で気が付いてほしい――みんな酒が入っていて冷静ではないのである。
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もしも冷静だったら、口にダンベルを咥えて「鬼滅の刃～」とか、言い出さないだろうし、私も驚かずに「何をやっているの」と、問いかけたに違いない。
だけれども酒が入っているものだから、近江彼方ができることが私にできないことに、妙に悔しさを覚えた――やはり冷静ではない。
顎に疲労感を覚えながら――興味本位でデザインの作業をしていることりに「私のこと好き？」と、問いかけてみた――
周囲の人達は私に極めて辛辣である――嫌われているんじゃないかと疑わしい、酒が入っているからそんな風にセンチメンタルな気分になった。ユニティ 国木田花丸 コスプレ衣装
ことりに問いかけてみたのは「ハア？」と、荒い口調で罵倒されてもことりなら大丈夫かなって感じたから。