シャルドネに恋をして

一房の葡萄に恋をした酔っぱらいの一人言

ドーナツの穴は空白か?…存在か?… では、穴あきパスタの穴は?

2017-05-11 22:46:41 | シャルドネ

『ドーナツの穴を空白として捉えるか、あるいは存在として捉えるのか』

と問いかけたのは村上春樹氏であり、そして最後に

『それでドーナツの味が少しなりとも変わるわけではないのだ。』と言っている。

                             ※「羊をめぐる冒険」より

 

今宵の私は、シャルドネ娘と穴あきパスタの穴は空白なのか存在なのか答えを探してみます(^-^)v

 

☆シャルドネ娘と穴あき三麺

 

                               

 ※左からMille Righe(ミッレリーゲ)/ SGAMBARO(スガンバロ社)、Rigatoni(リガトーニ) / La Molisana(ラ・モリサーナ社)、Zita(ズィータ) / De Cecco(デ・チェコ社)

 

☆FANTINI Chardonnay / FARNESE

 

 今宵の恋のお相手は、ファルネーゼ社のファンティーニのシャルドネ娘。

ファルネーゼ社は、1994年に設立されたイタリアの会社でカンパーニャ、シチリア、バジリカータ、プーリアの州にあるワイナリーを傘下にして、コストパフォーマンスの優れたワインを産出しています。この「ファンテーニ・シャルドネ」もいろんなエリアの畑の葡萄をブレンドしてベストなワインを造っており、コストパフォーマンスがあるシャルドネ娘になっています。

薄いレモン色で、甘いトロピカルフルーツの香りを漂わせ、心地よい酸味のシャルドネ娘です。

今宵は気楽にシャルドネ娘と戯れております。

 

☆Mille Righe(ミッレリーゲ)のホタルイカとトマトの白ワイン蒸し

マカロニの怪物ことミッレリーゲ。

今宵は、ホタルイカの憩いの寝床として活躍しております。

ホタルイカの旨みとトマトの甘味を吸い込み美味しさを蓄えたミッレリーゲ。安心したホタルイカは安らかな眠りについています。 

このパスタの穴は『重宝』しています。

もちろん、シャルドネ娘との相性は抜群で、このまま眠りにつきそうです。

 

☆Rigatoni(リガトーニ)のジェノベーゼ 

 ショート・パスタの代名詞になっている『ペンネ・リガーテ』の先の尖っていないもの(ペン先の形状でないパスタ)。肉厚で食感がビョ~ン、ビョ~ンと心地よいです。

ジェノベーゼといえば緑のバジリコペーストのイメージですが、これはナポリ風の豚肉を煮詰めたジェノベーゼです。リガトーニのビョ~ンと豚肉のモッチリは口の中を楽しませる組み合わせ。そこにシャルドネ娘が加わると豚肉の旨みとシャルドネ娘のフルーツテイストが一緒に手をつなぎビョ~ン、ビョ~ンでリガトーニの穴から煮汁が出てきて美味しさ倍増!

このリガトーニの穴は、最後の隠し技。

 

☆Zita(ズィータ)のエビとアボカドのグラチネ 

Zitaは、この上ない魅力的なパスタ。つまり、超手強いパスタです。極太のパスタだと思い、つい極太パスタ同様のお付き合い方をしたら、飛んでもない方向へ行ってしまう。茹で時間が8分で普通のスパゲッティと同じくらいなので、これは助かるとして。まずは茹であがり具合の味見のときの注意点は、勢いよく口に入れると穴の中に熱い湯が潜んでいるので、お湯をストローですすった状態になり、喉が火傷しますの気を付けなければいけません。そしてソースと和える時はしっかり湯を切らなければ、予想以上に穴の中に湯が入っているのでソースが薄くなってしまう。また、食べるときには長いので麺をしっかりフォーク(箸)でつかみ、ゆっくりと食べなければ穴に入ったソースが飛び散ります。勿論、麺をすすることは厳禁です。パスタ麺をつかみ損ない落とした暁には、水を出しぱなしのホースのようにソースが周りに飛び散るので心して扱わなければなりません。そのくらい手強いです。

このZitaの穴は、存在というよりは脅威です。

今回は、過去の事象を学習した結果、 穴の中の流形物を固定させソースが飛び散らない調理方法のグラチネにしました。

エビとアボカドにホワイトソースは、誰もが納得できるトリオ。そこに、シャルドネ娘が割り込めばエビの旨味とコクあるソースが抱き合い、重心の低いアボカドが美味しさを保ち、キリッと冷えた柔らかい酸味のシャルドネ娘がスクラム組めば黄金のクワルテット。ご満悦の組合せ!

よくよく考えてみると、茹で上がったパスタの上にホワイトソースと具材をのせオーブンで焼き上げる。そうです、賢いあなたは気が付いたようで...パスタの穴にはソースなどはいっていません。結論はわざわざ器からはみ出るこんなロング・パスタを使わずに普通の短いマカロニでよかったのかも...

この料理のZitaの穴は、料理の底上げに役立っており、少量の具材でも見栄えがするということがわかりました。

ドーナツと違い、パスタの穴は調理法によって存在意義が生まれ楽しめることがわかりました。※個人的な一方的意見で申し訳ない。

 

 

目には見えない空白も、そこには何らかの存在意義があるんじゃないかなぁ。

でも、それは全ての人の共通意義ではなく

各個人の持つ存在意義が共通した場合に生まれることじゃないかな。

 

 ♪今宵の楽曲は

「目では決して見えないが、心でわかるもの...大事なのは愛」

と歌いだす名曲です。

♪WAVE - Tom Jobim

 



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