玄関が開かないって
夜も遅い時間に一体何ごとか
そう聞けば
父は女性と長崎のハウステンボスへ行っていて
帰宅すると
開かないらしい
実家の玄関は
父の生年月日が暗証番号を
プッシュすると開く仕組みで
鍵穴も鍵もないタイプ
壊れりゃ入れないわけで
用心深い父は
窓や裏口の鍵も家の中からかけている
さあ困ったって
それで
ワタシが裏口の鍵を持っていないか
と
電話をしてきたのだ
ところが
ワタシは引越した時
前の家の鍵を大家さんへ返した時
実家裏口の鍵も外して
何処かへしまい込んだ気がして
まだ整理してないダンボールを開けて探すも
見つからなかった
父には探してみるとは言って電話を一旦切ったので
直ぐに
なかったと告げた
鍵110番にも電話をしたけど
留守なのか、夜遅いからなのか
出られない
父は突然ひらめいたように
「あぁそうじゃ、わかったわかった
また後で開いたら電話するよ」
そう言って電話を切ると
なんとJAFに電話をしたのだった
車ではないけど
父はJAFの会員だったから
なんとか無理を言って開けてもらえた
なんと
電池切れだったらしい
確かどこか警備会社に入っていなかったかと聞いたら
やめたのだと
だけど用心深い父は
庭にライトがつくセンサーを取り付けていた
この直ぐあと
JAFも退会してしまう
やめたのではなく
やめさせられたか
退会したのではなく
退会させられたのかと
ワタシはそう思っている
父を守るバリアーが
どんどん外されている気がした
あとで聞いたら
女性は株が直ぐ現金になると期待していたのに
待つことになり
機嫌を損ね
父はご機嫌とりのために
ハウステンボスへ行ったんだと
今、あの時のことを思い出すと
少し奇妙な気もするのは
のちのち事件が起きるからだ
それはもう少し先で記事になります
ところでワタシは裏口の鍵を探していたのだけど
実は新しい住まいの鍵と一緒に
キーケースにちゃんと収まっていた
おとぼけなワタシだけど
それもそれで良かった気がした
振り回されているワタシを
天国の母が守ってくれたのかと
思いたい
この裏口の鍵は母が他界する直前に
「お父さんに何かあったらいけんから
持っておいてね」
そういって
最期にワタシに託した鍵だからだ
父にも女性にも
ワタシが裏口の鍵は持っていない
と
信じさせてもくれたのかもしれないと
やはりのちに起きる事件のとき
はっ
そうか
と
つづく
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