竹林亭白房

四代目萬橘「看板の一」★

□本日落語二席。
◆四代目三遊亭萬橘「看板の一」(NHK総合『桂文珍の演芸図鑑』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和5(2023)年8月13日OA。
老博徒が若い衆に「博打ってえのは悲しみの利子をやりとりすることだ」と言って諭していた。この台詞は他で聞いたことがない。また、老博徒が看板の賽子を仕込むときの動作が手品師のような動きでおもしろい。あとで、これは若い衆の一人がまねをしようとしても巧くできないという展開になる。

また、若い衆の一人が看板の賽子をまねして儲けてやろうと、別な博打仲間のところへ出かけると、その仲間たちは、博打をしているところでなく、もんじゃ焼きを焼いて食おうとしているというのが萬橘独特の展開のようだ。
最初は、これに何の意味があるんだろうと思って聞いていると、ものまね男が老博徒のように巧く看板の賽子の仕込みができないので、「もんじゃが焦げてるぞ」と言って気をそらすための演出だったと知る。なかなか考えられた「看板の一」である。おもしろい。

◆『笑点』大喜利:春風亭昇太(司会)/三遊亭小遊三・春風亭一之輔・林家たい平・林家木久扇・三遊亭好楽・桂宮治(日本テレビ『笑点』第2873回※笑点×国立演芸場特別公演)。
国立演芸場、令和5(2023)年7月25日収録(8月13日OA)。
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