竹林亭白房

五代目小さん「言訳座頭」★落語

□本日落語二席。
◆桂宮治「壺算」(WOWOWライブ『日本最大の落語フェス『博多天神落語まつり』2022其の壱)。
JR九州ホール、令和4(2022)年11月4日(第16回「博多天神落語まつり」※成長株の競演会)。

◆五代目柳家小さん「言訳座頭」(日本文化チャンネル桜『落語動画』)。
※公演情報不明。
この落語は過去に一度だけ、2010年12月に三代目柳家権太楼で聞いている(2009年「TBS落語研究会」第498回)。権太楼の師匠五代目小さんは、直接相対稽古で弟子にネタをつけなかったと柳家さん喬が言っていた。寄席や落語会などで楽屋の脇から聞きおぼえをさせたと。
してみると、権太楼もそのようにしてこの「言訳座頭」をおぼえたものか。いや、もしかすると、権太楼が五代目小さん門に移る前の師匠である五代目柳家つばめから教わったという可能性もあるが。

いずれにしても、五代目小さんは五代目つばめの師匠でもあるから、もとになった小さんの「言訳座頭」を今日初めて聞けたことになる。
川戸貞吉『落語大百科』と『増補 落語事典』に、明治のころに「催促座頭」というネタがあり、それをもとにして三代目柳家小さんが創作した落語だとある。「言訳座頭」は、柳家のお家芸なのか。ただ、五代目小さんへは、三代目小さんが「言訳座頭」を教えた七代目三笑亭可楽から伝わったそうである。

大晦日の借金取りという習俗がなくなった今、「掛け取り」は季節ネタとしてしばしば聞かれるが、この「言訳座頭」や「睨み返し」などはあまり聞くことがない。「言訳座頭」は、とくに座頭というキャラクターが、現在ではあつかいにくいということになるのか。定席の寄席ではどうなのだろう。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る