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ということで、今日は気持ちのいい天気だったので、近くの川沿いに散歩を決行してみる。
昔うちに「コロ」という犬がいた頃は、しょっちゅう散歩していたコースは、しばらくこないうちに随分光景が変わっていたが、こいつだけはここの景色の中でずっと変わらないで立ち続けているんだろうなあ?と、とある木を見上げてみて思った。「いい顔してるやつだなあ」とその枝っぷりに惚れる。
そういえば、僕のうちの隣に高校がある。目の前に結構大きな桜の木があって、今の新居を立てる時にその桜の木を観賞出来るように、わざわざ窓を大きなものにしたのに、3月の終わり頃、ちょうどもう少しで桜が花を咲かせるかな?と思っていたら、あるとき業者が来て、あろうことかその桜の枝を、本体の幹を残して殆ど伐採してしまった時のことを思い出した。
残念というか、可哀想というか、心無い人のやった行為は、僕らだけでなく入学式を迎える新入生の目に心に、何を残したんだろう。
また、物言わぬ当の桜はどう思ったのだろうか。そのズバッと切られた幹の脇から必死で新しい芽を出して、けなげに生きようとする生命力を見たとき、何とも言いようのない気持ちになった。「ごめんよ」と言ってあげたかった。
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