たくさんのご相談、ご質問
ありがとうございます。
ドクター、病院、クリニックの
関係者はもちろんのこと、
医大の学生さんまでが、
将来の開業のためにと、
ご相談されることもあります。
私としてもより良い医療施設を
つくるためにに少しでもお役に
たつことができるのはうれしい限りです。
しかしながら、一方で
設計事務所や建設会社
の方々からの質問も多くあります。
基本的には同業者からの
質問はお受けしておりません。
設計事務所や建設会社向け
には、コンサルティング業務
としてお受けいたしますので、
ご理解のほどよろしくお願いいたします。
診察室の採光について
というブログを書きましたが、
ある先生から
住宅メーカーから、鉄筋コンクリート造か
鉄骨造でないと、診察室には窓が必要と
言われたんですが本当に要なのですか。
という相談がありました。
第35条の3 政令で定める窓その他の開口部
を有しない居室は、その居室を区画する
主要構造部を耐火構造とし、又は不燃材料
で造らなければならない
今後はこれまでに受けてきました、ご相談の内容と
回答も今後、載せていこうと思います。
質問
「他のクリニックとの差別化を図るためクリニックの
待合室等に花や木といった、植物を多く配備しよう
と考えています。
そこで質問なのですが、クリニック内の植物は
衛生法などに引っかかるのでしょうか?
また、心療内科ではなく町医者・歯科の病院の
待合室で水槽をたびたび見かけますが、
水槽は衛生法などの法律に該当しないのでしょうか?」
回答
まず、法的な規定については、花や木などの植物、
または、熱帯魚などの水槽を待合室に設置すること
は全く問題ありあません。
実際に、植物や水槽を設置しているクリニックは
多数あり、保健所からの指導もありません。
医療法20条に
「病院、診療所又は助産所は、清潔を保持するものとし、
その構造設備は、衛生上、防火上及び保安上安全と認め
られるようなものでなければならない。」
とありますので、常に清潔に保たれているか、ということは
求められます。それさえクリアしていれば、問題ありません。
木に毛虫などがつかない、葉っぱなどが虫食いになっていない
ようにする。
水槽の水の管理をしっかり行い、水の濁りやカビや藻などが付着
して汚らしく見えないように気を付ける。
などメンテナンスに注意を払う必要があります。
また、樹木や水槽などをただ置くのではなく、患者の視線や、動線を
しっかり把握し、レイアウトをしっかり検討しなければなりません。
クリニックの差別化を図るには、しっかりとしたコンセプト
をつくり、それに基づいた空間設計、デザインをすること
がとても重要です。
ただし、デザインだけではなく、病院クリニックとしての
機能性はしっかり確保したものであることが、重要です。
ナースステーション-1
病棟の中で中心的な場所で、
最も重要な場所だと思います。
ナースステーションの配置の仕方は
様々な要素が絡み合ってくるので、
大変難しく、慎重に決める必要があります。
外部からの見舞い客等に対応
できる位置であること。
病棟に来る見舞い客を把握できる
場所にある必要があります。
ナースステーションから全く見え
ない部分を通って、階段やエレ
ベーターから病室や他の病棟
部分に行けてしまう様な配置
は避けるべきです。
セキュリティー上大変重要な
部分です。セキュリティーを
高めるための、方法や対策は
他にも多く行わなければなりま
せんが、基本的な部分は、
おさえておきたいです。
入院患者さんが訪問し易い
位置に配置すること。
これは、ナースコールで呼ばれた
時などに、病室に行き易い場所
ということにもなります。
これらは当たり前の事ですが
大変重要な事です。
新生児室に接している事。
ナースステーション内で
作業を行っている場合でも、
新生児室の赤ちゃんの様子
が常に感じられる位置にする
必要があります。
ナースや職員の作業効率の面も
ありますが、赤ちゃんをちゃんと
見てくれているという、患者さんの
安心感も得られるようにする事も
重要です。
まだまだ、たくさんありますので、
次回以降、さらに書いていきます。