病院・診療所の新築・建替・リフォームに関する事や、その他色々な事について書いていきます。
ナースステーション-2
新生児室
産婦人科のナースステーションの
配置の仕方について、前回は
・外部からの見舞い客等に対応
できる位置であること。
・入院患者さんが訪問し易い
位置に配置すること。
・新生児室に接している事。
の3点を挙げました。
前2つは一般の病院でも同じですが、
3点目が産婦人科特有のものです。
この「新生児室に接している事」
に注意が必要です。
新生児室は面会に来た人たちが、
赤ちゃんを見られる様に、面会
ホールや面会廊下などに接して
いなければなりません。
また、新生児室に接していなければ
ならない部屋があります。
沐浴室、調乳室、授乳室などです。
これらが、新生児室に接していて、
かつ、ナースステーションに接して
いる方が良いでしょう。
さらに、面会に来た人たちから、
新生児室内の赤ちゃんを良く
見えるようにしなければなり
ませんが、それに接する、
部屋の様子は見えないよう
にしなければなりません。
特に、授乳室等は、絶対に
見えないようにする必要が
ありますね。
このように新生児室はいろいろ
な部屋が関係してきますので、
慎重に打合せをして決めて
いく必要があります。
関係する部屋についても、
注意点がありますので、
今後書いていきます。
医療環境デザイン研究所
ナースステーション-1
病棟の中で中心的な場所で、
最も重要な場所だと思います。
ナースステーションの配置の仕方は
様々な要素が絡み合ってくるので、
大変難しく、慎重に決める必要があります。
外部からの見舞い客等に対応
できる位置であること。
病棟に来る見舞い客を把握できる
場所にある必要があります。
ナースステーションから全く見え
ない部分を通って、階段やエレ
ベーターから病室や他の病棟
部分に行けてしまう様な配置
は避けるべきです。
セキュリティー上大変重要な
部分です。セキュリティーを
高めるための、方法や対策は
他にも多く行わなければなりま
せんが、基本的な部分は、
おさえておきたいです。
入院患者さんが訪問し易い
位置に配置すること。
これは、ナースコールで呼ばれた
時などに、病室に行き易い場所
ということにもなります。
これらは当たり前の事ですが
大変重要な事です。
新生児室に接している事。
ナースステーション内で
作業を行っている場合でも、
新生児室の赤ちゃんの様子
が常に感じられる位置にする
必要があります。
ナースや職員の作業効率の面も
ありますが、赤ちゃんをちゃんと
見てくれているという、患者さんの
安心感も得られるようにする事も
重要です。
まだまだ、たくさんありますので、
次回以降、さらに書いていきます。
医療環境デザイン研究所
分娩室・手術室-6
コンセント設備等
分娩手術室には、電源を必要とする
機器や、配線が必要な様々な機器等を
設置します。
移動する時に、それらの機器のコードに
つまづく様な事の無い様にしっかり
位置を検討しなければなりません。
設置する機器は、いつ、どのような
状況で、使用するのかを、はっきり
なるべく具体的に設計者に伝える
ことが重要です。
それによって、設計者は人の動きを
考えながら、最適な位置にコンセント
やアウトレットを設置するように設計
していきます。
コードにつまづかない様に、コンセントを
床に設置したりもしましたが、床の
コンセントは、あまり評判が良くありま
せん。
位置が、絶対に変わらない場合ならば、
良いと思いますが、分娩台や、オペ台
などでも使っている過程で、位置の
調整をしたりしますので、床にコンセン
があると、逆にその部分が邪魔になっ
てしまう事もあります。
また、ナースコール等のコンセントや
分娩監視装置の電波の検討や、それら
に対応する設備の検討も設計段階で
しっかり行っておいた方が良いと思います。
また、患者さんがリラックスできるよう、
音楽を流すためのスピーカーの設置や
大型モニターを設置して、環境映像を
流したりできるよう、配線等の検討も
したいところですね。
医療環境デザイン研究所