みなさんは今回紹介するお店以外の現存する喫茶店で、ひらがな表記の「りんご」という名の喫茶店をご存知だろうか?
わたしは全国各地の喫茶店を調べているのだが、ここ以外で、ひらがな表記の喫茶「りんご」には出会ったことがない。
つまり、今のところ全国で「りんご」という名の喫茶店はここだけということになる。
林檎と漢字表記だったり、林檎の木という喫茶店はそこそこあるのだが。
わたしは2年ほど前ここを見つけた。ひらがな表記の「りんご」が嬉しくて。今すぐにでも行きたいと思った。
当時口コミはなく、おそるおそるストリートビューで見てみると、直近の年で営業されていることが確認できた。
だから安心して現地に向かった。
ストリートビューから想定していた通り、かなりこぢんまりとした喫茶店だが、常連さんでいっぱい。
ママさんは我々の訪店に一瞬困惑したのだろうが、「古い喫茶店を巡っている」と言うと、そこからはゴリゴリの関西弁で嬉しそうに楽しそうにお店の歴史をお話ししてくださった。
メニュー表から、アイスティーを注文。するとレモンかなにかが切れていた(?)ようで、常連さんと言うよりもお手伝いさんと化したおばちゃんが買い出しに(笑)
途中で買い出しに行くシーンに遭遇するのは何度目か。でもこういうドタバタ劇もおもしろいから喫茶店巡りはやめられない。
きっと、常連さんのコーヒーonlyの注文で成り立っているから、アイスティーなど久しぶりに出たのだろう。(後々知ったがアルコールの提供もあるため、コーヒーとアルコールで成り立っている)
ちなみに創業は1994年と、平成の開業である。もともとこの場所は「わらく食堂」と言う食堂だったのだが、平成2年に閉めるときに食堂の兄ちゃんから、ママさんに店やらんか、と声をかけられたのが始まりだそう。
シュガーポットもりんごでキュンとした。
ちなみに3度目の訪問の際に、メニュー表どこにいっちゃんたんですか?と聞くと、「どっかにあるわ〜値段変わったからね」とのこと。
シュガーポットもこのメニュー表もめちゃめちゃかわいいよね…
この照明も「わらく食堂」の頃のまま。
珈琲は黒い魔女のコーヒーミルやコーヒー豆の缶をお店に置かれている喫茶店は本当に少ないので、貴重な喫茶店である。
2022年はまだまだコロナ対策万全の喫茶店が多く、ここもそうだった。
パーテーションが邪魔してカウンターと照明をキレイに撮るのに手こずった。
ストリートビューで見た時は珈琲は黒い魔女の置き看板があったのだけれど、ママさんもご高齢で腰を痛めており、いちいち店の外に出すのがしんどいそうで、真っ二つになって、ドアと窓にはり付けられていた。これはこれでステキかも。
あと、ドアも変わっており少し残念に思っていたが、珈琲は黒い魔女の看板は健在でもうそれだけで嬉しい。
ちなみに、店名の由来は、ママさんと娘さんでいろいろ考えたのだが、なかなか決まらず、所謂”みてもらった”そうだ。
帰りにマッチを伺うと、家にあったはずやわ〜次持ってくる!と最後まで気分良く過ごせた。そしてツーショットもお願いしてしまった。雨の日でもいいことあったからいいや!
2022年6月6日訪問
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2年半ぶりにりんごに再訪。
ママさん覚えてくださっているかな〜と淡い期待を抱きつつ、だけど緊張しながらドアを開ける。
「(来るの)初めてやんな?」
と言われてすこし撃沈。
そこで、
「あの、帰りに写真撮ったあの喫茶店巡りしてる人で前は母とs…etc…」
消え入りそうな声で言うと、ママさんが思い出した!と言う表情で、これまたどうぞどうぞと迎え入れてくださり楽しい時間を過ごすことができた。
この日は朝イチで、着席してすこし経つと、モーニングが到着!
店内もパーテンションが外され、キラキラの照明が。
ここで、ピカピカのマコちゃんのコーヒー豆缶が棚に並んでいるのを発見し、ママさんに見せて欲しいとお願いすると、快く袋から出してくださって(もう本当におこがましい私)、見せてくださった。
おそらく新品なのに、ママさん本当にありがとうございます。
モーニングをいただく前に撮影会を開始してしまった。
カウンターの中にまで入らせていただき、コーヒーミルも近くでみれて本当に幸せだ…
ちなみにこれ、現役なんですよ…!
年季を感じさせるマコちゃん。大好き。
マコちゃん缶やコーヒーミルの撮影をして、モーニングをいただいているうちに、店内は貸切になった。
ママと最近の話とか世間話とかいろいろできて、いい朝だった。
ちなみにこの高級感と存在感のあるりんごのオブジェは常連さんからのお土産だそう。
以前はドアにはりつけられていた看板の片方がが店内に移動していた!
今回は快晴でよかった。以前は雨だったからね(梅雨だったのもある)
快晴とりんご、似合うなぁ…
ママ、朝だとさらに若々しく見える…80代とは思えない。
ちなみに、マッチは家に1個だけあったそうで、次は持ってくるわ!電話してや!とのこと(笑)
ほんまにりんごママの「ありがとうな〜!」「気ぃつけて帰りや〜!」「また来てな〜!」
は元気出るわぁ…。
2024年10月5日訪問
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3度目の訪問。おこがましいとは思いつつ、交換した番号に電話をかけた前夜。
「明日店やってるでー!」「待ってるわー!」「マッチ見せるなー!」
溌剌としたママさんの声に安心して店へと向かったのは4時過ぎ。
ちなみにこの日は閉店時間まで過ごさせていただいた。
到着した時、案の定お店はカウンター以外満席。すでに4本いや5本呑んじゃっているおっちゃんもいらして、愉快な時間だった。だが閉店時刻が近づくにつれ、次第におっちゃんたちは帰っていった。
ちなみに、「純」な喫茶店ではなく、アルコール、コーヒー、紅茶が現在の主なメニューと思われる。
ここは喫茶店というよりかは、カラオケ設備のないスナックといった表現の方が正しいのかもしれない。しかしママも常連さんたちも皆さん良識はあるので、安心していられる場所。初めてのお客さんにも優しく接してくださる。
今回は念願のマッチを見せていただけるはず…だった。がしかし!(笑)ドアを開けるとママが「マッチ家に忘れてもうたねん!今からとってくるわ〜!」と取りに帰ってくださった(泣笑)いや本当にここまで自分をおこがましいと感じながら綴るブログは初めてかもしれない。
しかし、取りに帰ってくださった以上、待つことに。正直、マッチを見たかったというのが事実だから。
約10数分後、ママさんが手渡ししてくださったのはなんとも可愛らしい、テントの「coffeeりんご」と同じ書体のマッチ。
ずっと聞きそびれていた。どなたがデザインされたのか伺うと、娘さんお友達で現在沖縄でデザイナーをされている方だそうだ。
ママは2回目の訪問時から「あげたいねんけど、これはうちの宝もんなんや。30年分の想いが詰まってんねん。」そうおっしゃるママのお顔は誇らしげだった。
写真は撮らせていただくことに。
ブログだから書くのだが、正直にいうと、わたしInstagramとかのSNSでマッチを手に持って撮影する方苦手なんですよね…。ほんまに苦手なんですよなんか。
今回はわたしも手に持っているけれど…。
ママさんが(外の)電気つけたでー!って(わざわざつけてくださったんですねありがとうございます…)おかげでいい感じの写真が撮れました。
2回目の訪問時のところで、快晴とりんご似合うなぁ的なことを書いたと思うのだが、夜のりんごの方がステキかも。
クリスマスに喫茶店巡りも悪くない。むしろいい。
「年明けも待ってるで〜!」とママ。もちろん伺うに決まってる。
ママさんお体に気をつけて。いいお年を。
2024年12月25日訪問
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