「フルーツパーラー」この言葉が、響きが何度わたしを虜にしたことか。
わたしが「パーラー」や「フルーツパーラー」表記の喫茶店に弱いことは、遠州屋パーラのブログ記事を読んでくださった方ならもうお分かりだろう。
岐阜喫茶旅行でいまもわたしの記憶の中で存在感を放ち続けているのがここ、「フルーツパーラーすずき」だ。
1階が果物屋さんで2階がフルーツパーラーという形態。
もちろん、1階の果物屋で販売している果物を使っているのである。
お客さんが来て1階のインターホン?ベル?が鳴るとすぐさま階段を駆け降りるママさん。
1階の果物屋も2階のフルーツパーラーもワンオペである。ママさんは85歳。
創業何年かという問いには少し考えて40年…..いや、50年…、とおっしゃった。
※Googleに投稿されていた閉店の張り紙によると昭和47(1972)年創業とのこと
正直紅茶を注文したのか、モーニングを注文したのかは覚えていないのだが、このあとさくらんぼもつけてくださった。お優しい。
マリンブルーのシュガーポット。年代物だ。
見どころ①窓のステンドグラス
娘さんが貼ってくれたそうな。
フルーツパーラーらしい果物があしらわれたカラフルなステンドグラスで大変素敵だった。元々は後ほど紹介するドアに貼られたファンシーなステッカーが貼られていたそう。
あぁ…素敵
お昼までの営業のため、計画を立てる時、朝イチの訪問にすると決めていた。
本当に入店できてよかった。
ではここからしばらく素敵な内装の写真をどうぞ…。
入店した時は常連さんが4、5人いや、6人程いらしたのだが、徐々に皆さんが帰り始めてそこからはママさんとたくさんお話しをした。
常連さんは95歳の方もいらしたり、昔は3階も客席だったとか。
お気に入りのアングルのいちまい。
再びシュガーポット。
見どころ②アプリコットカラーのドア
重圧感のあるガラスドア。色合いも珍しい。真っ赤でもなく、ピンクでもなく、オレンジ色でもない。絶妙なカラー。もちろん開業当時からのドアだ。
以上、かわいすぎて何枚も撮ってしまったドアの写真でした。
先日の大垣のパーラーリボンの記事でふらっと紹介したとある喫茶店はここ。
マッチを尋ねると、「この前ひとつだけ出てきたの」と。このタイミングに訪問したのはなんらかのご縁があったのかもしれないと今なら思う。
わたしの大切な大切なマッチ。最後のひとつ、ってなんかうれしいの。
アングルを変えるだけで、かなり透明感が強くなるドア。…不思議。
いちいちときめいてしまう階段途中の照明
色褪せているのがすき。いや、色褪せているからすき…かも。
後日お手紙を出したところ、お返事を書いてくださった。
今でもそれをたまに読み返している…。
「フルーツパーラーすずき」のマッチとママさんとのツーショット写真とお手紙は宝物。
2022年5月3日訪問
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52年間フルーツパーラーの営業お疲れさまでした。
ママさん、お元気で。果物屋さんの方に顔を出せる日が来たらその時は…。