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356 Gelateria Azzurro(アズーロ) 《元ジャズ喫茶チャップリン》 滋賀・彦根 《無期限休業》

2025-02-12 18:06:51 | 🍭滋賀県の喫茶店
タイトルにもある通りジェラート屋さんなのだが、実は37年ほど前までは「チャップリン」というジャズ喫茶だったのだ。

閉業後長らく活用されないまま、2012年に一度だけ、有志らによって一夜だけの復活を遂げた。その様子はYouTubeに公開されているので、参考までにリンクを貼っておく。

参考:ひと晩だけのチャップリン~マスターを偲んで Always 2012.11.11 
一夜だけの復活だから、これがまたロマンチックに感じてしまう。
なんともセンチメンタルな気分にさせる動画だ。動画内ではチャップリンのマッチも映っており、当日配っていたんだろう…ウラヤマシ

未視聴の方にはぜひ見ていただきたい。見る価値のある動画やと思うから。


そしてそれからおよそ6年の年月が経ち、アズーロがオープンする際に、できるだけ当時のままの内装が維持されて、チャップリン跡は素晴らしき再スタートをきった。 

しかも、チャップリンの空間をできるだけそのままにするだけでなく、階段前のテントにアズーロ"with"チャップリン"とある。

まるで、チャップリンのことを忘れないでと我々に語りかけているかのようだ。

アズーロの努力に泣ける。



このような素晴らしい物語が詰まっているアズーロなのだが、つい先月悲しいお知らせが。
大学進学で滋賀に来ているわけだし、彦根の、あのジェラート屋さん!また行きたいなぁ、と思いInstagramで探すと、すぐにアカウントがヒット。


やった!と思ったのも束の間。


無期限休業のお知らせ。それも2024年9月23日付の。
うっ…うっ( ;∀;)←半泣き


ジャズ喫茶チャップリンの内装をできるだけ当時のまま維持して、頑張っておられたお店だったからというのもあるけれど、ジェラートがすごくすごく美味しくて。
また食べたかったよ…。


渋すぎるビルの1階でジェラートをテイクアウトしている方ばっかりだったのだが、我々は(特に私は)チャップリンの内装を見たかったので、テイクアウトではなくて、ジェラートを受け取ると、やや急なこれまた素敵な階段を登り2階へ。
(※ちなみにジェラートの写真はありません...すぐに美味しくいただいてしまった笑)


そこに広がっていたのは、2012年一夜限りの復活を遂げた時の動画に映っていた、あの、チャップリンのままだ!
赤、黄、青のステンドグラスの窓は綺麗になって、でもチャップリンのままで。カウンターも。ドアもピッカピカだけど、昔の四角い取手付きの押すタイプのドア。

しかも撮影はご自由にとのことだった。





入って右側はかつてのステージ部分。
往時に思いを馳せて。




本当にピカピカになった(この場合は素晴らしいことだが)のみで、このステンドグラスの窓を残して、この旧チャップリンを開放しておられたアズーロには頭が下がります。

コロンとしたまぁるいチェアもチャップリン時代のもの。 


ステンドグラス、拡大




貸切だったこともあり、撮り放題で最高のジェラートタイムを過ごせた。

カウンターもチャップリン時代のまま。

すごくセンスを感じる。並べ方に…








美しや...




そして、長らく謎だった部分がとうとう解明されすっきりした。
愛読の「純喫茶ヒッピー」さんのブログにて、クロバという喫茶店の看板とチャップリンの看板が、ビルの表面に掲げられているものだから、このビルの中に同時期に2店舗の喫茶店があったのだろうと私は思っていた。

しかし、彼のブログにはクロバという喫茶店があったのは遥か昔の話で、クロバにチャップリンが居抜きで入ったとの記載があった。しかし我々が、2階への階段を登っている際に、*クロバ*と記されたドアを見つけた。そしてその向かいにチャップリン(アズーロイートインスペース)へのドアがあったのだ。これはつまり、2店舗が同時期にビル内にあったことを示しているのではないか。チャップリンはクロバの居抜きではないことが明らかとなったと言えるだろう。
そもそも当初から、このビルに二つの看板が掲げられていることからも、居抜きではないと私は思っていた。


しかし、、、!
以下の新聞記事からは、やはり純喫茶ヒッピーさんのブログに書かれていたことが正しいのかも。つまり…ここまでに私の長々とした語りは忘れてください~!(笑)

参考:滋賀彦根新聞: 昭和時代 銀座のジャズ喫茶・チャップリン 11日限定で復活ライブ、銀ぶらアートも11日〜 



ここからはクロバの写真を載せる
この扉の奥は一体どうなっているのだろうか...。







クロバのガラスもしくはプラスチック製のポコポコとした扉が素敵すぎる。

さようなら。クロバ、チャップリン。



アズーロ(チャップリン、クロバ)のあった渋ビル。こりゃぁ惹かれるわぁ...。
ちなみにチャップリンの看板に記載のあるイセヨシは1階にあったおもちゃ屋だそうだ。

クロバは「純喫茶」やったんやね。
それにしても、もしもクロバの跡にチャップリンが入居したのだとしたら、この純喫茶クロバの看板を残したままにするのかね…?そこがほんの少し引っかかった。...が、

※これも先ほどの新聞記事より明らかとなった。
まず初めに、純喫茶クロバとその向かいにお好み焼き屋さんがあったそうだ。
そして、そのクロバのバーテンがお好み焼き屋さんのところに移転し、最初にクロバだったところがチャップリンとなったということだった。

だからこの2階フロアには旧クロバのチャップリンと旧お好み焼き屋さんだった新クロバの跡が残っているということ。

旧クロバのチャップリンがアズーロwithチャップリンとなったため、クロバ跡だけが取り残されているということだな。
やっと理解が追いついた。

この看板、味わいが深すぎる。

ビルを出て外から見上げるステンドグラスの窓。


山崎ビルというのね。
チャップリンの閉店(昭和63年ごろ)により、彦根からはジャズ喫茶文化は消滅したんだね。
文化の消滅ってすごい苦しい言葉やわな…。


Instagramのアズーロの無期限休業のお知らせの投稿には、「この事業を引き継ぎたい」という声もいただいたと書かれていた。それほどアズーロのジェラートは、取り組みは愛されていたんやね…。

これが一度しか来店できなかった客のブログです。
何かの間違いでアズーロ、チャップリン、クロバにかかわった方々に届いたらいいなぁ…。



2022年6月19日訪問



参考:



後ろ二つの新聞記事に掲載されている写真のアングルが、まったく同じなのにもまたウルっとくるものがあるなぁ。










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