アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

「アジア映画セレクション」@アテネフランセ文化センターの初日に行ってきました

2022-06-27 | アジア映画全般

以前お知らせした、アテネフランセ文化センターで開催される「福岡市総合図書館所蔵作品 アジア映画セレクション」が、本日から始まりました。きれいなチラシもできていましたので、まずはそのチラシをスキャンしたものからどうぞ。

本日のプログラムは、オープニング・トークとフィリピン映画『悪夢の香り』。オープニング・トークは映画史(誌)・比較文学研究者四方田犬彦氏、文化人類学者清水展氏、そしてアジア映画研究会代表の石坂健治氏というお三方によるもので、いずれも1982年の「南アジア映画祭(通称、正式名称は国際交流基金映画祭 南アジアの名作を求めて)」がアジア映画へのターニングポイントになった、という経験をなさったとのことで、それぞれの視点から「南アジア映画祭」を語って下さいました。石坂さんは、「南アジア映画祭」の概要や、当時から今までのアジア映画関連映画祭の年表なども見せながら、概略を簡潔に語って下さったのですが、もっと細かくいろんな事項を足していったら、面白い「日本におけるアジア映画普及年表」ができるのでは、と思いました。いつか作ってみたいですね。

四方田さんと清水さんは、『悪夢の香り』の監督キドラット・タヒミックへの偏愛ぶり(?)を語って下さり、特にご自身もフィリピンをフィールドとしておられる清水さんの「キドラット・ラブ♥」ぶりはうらやましいほど。う~ん、確かに誰からも好かれる監督、というか、どこか仙人みたいな人ですよね、キドラット・タヒミック監督は。上の写真は、東京国際映画祭2018で来日した時のものですが、この後、本年3月に長男がスペインで急死なさって、つらい時を過ごされたのでは、と思います。息子さんはあと2人いるものの、タヒミック監督作にも小さい時から登場していたお子さんでは、と思うので、寂しい限りです。

Perfumed Nightmare poster.jpg

その後に40年ぶりに見た『悪夢の香り』(1977)は、あれ~、こんな映画だったっけ、とまったく内容を覚えていなかったことが露呈しました。フィリピンの田舎町で大きくなり、ジープニーの運転手をしていたキドラットは、宇宙飛行士になることを夢みていたのですが、アメリカ人ビジネスマンに雇われてパリに渡り、驚くような現実を見聞きします...、というのがあらすじなんですが、いろんなイメージがごったに放り込まれていて、見終わるとお腹がいっぱい。ちょっと長めの予告編がありましたので、付けておきます。

Perfumed Nightmare (TRAILER)

 

明日からもいろんな作品が上映されますので、暑さ厳しい中ですが、ぜひ足をお運び下さいね。

 


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