スペース・アーナンディ/インド映画連続講座もⅣ期目に入っています。Ⅳ期目第1回「格差を知る!」は先週土曜日に開催したのですが、初めての方がたくさん来て下さり、とても嬉しかったです。皆さんからは鋭いご質問も出て、充実した講座になりました。「格差を知る!」の2回目、11月30日(土)はすでに満員でキャンセル待ち状態なのですが、その次のテーマ「衣服を知る!」のご案内をアップしておきます。
スペース・アーナンディ/インド映画連続講座第Ⅳ期
「映画で知る! インド人の生活」
<第2回>衣服を知る!~衣服のTPOと意味
スペース・アーナンディでは、毎年1つのテーマで行う「インド映画連続講座」を開催中ですが、第Ⅳ期は「映画で知る! インド人の生活」と題して、現在のインドの生活がよくわかるパートを映画から拾ってみようと思います。映画はフィクションですが、多くが現実をもとに作られており、今のインド人のライフスタイルや考え方が映画に色濃く反映されています。実際には「お邪魔しま~す」とずかずか入り込むのが難しい場所でも、映画なら見せてくれるシーンも多く、インド人の生活の一端を知るには、映画は最適のツールです。
今回取り上げるのは「衣服」。インド人は今でも、民族衣装をよく着ます。それはどんな時に? 着るのはどんな人が? そしてどんな民族衣装を? インドでも、都会では男女ともに洋服が日常着になりつつありますが、それでも民族衣装を着る割合の高い場所や場合も多く、映画の中にもそれが反映されています。また、ある記号性を持った衣服--例えば、イスラーム教徒男性のイスラーム帽、女性のブルカーやヒジャブ、そして男性がまとうサリーなど、何かの意味を表すものもあります。結婚衣装も、宗教や地方によって様々に違いがあるなど、衣服は実に雄弁です。それがわかる実例を様々な作品から取り上げて見ていく予定ですが、これら衣服の知識は、次にインド映画をご覧になる時の大きな助けになることと思います。
なお、メインの講座と抱き合わせで開催してきた「映画で学ぶヒンディー語塾」では、実際に映画で使われた会話を学びます。ほんの1、2分の会話ですが、今回は『PK/ピーケイ』から。ヒンディー語が初めての方でも大丈夫、カタカナ書きの通り読めば意味が通じてしまいます。30分間の濃密なヒンディー語学習体験をどうぞ。
日時:2019年 12月14日(土) 15:00~17:30
2020年1月18日(土) 15:00~17:30
場所:スペース・アーナンディ(東急田園都市線高津駅<渋谷から各停18分>下車1分)
定員:20名
講座料:¥2,500(含む資料&テキスト代)
講師:松岡 環(まつおか たまき)
ご予約は、スペース・アーナンディのHP「受講申し込み」からどうぞ。ご予約下さった方には、ご予約確認と共に、スペース・アーナンディの地図をメール送付致します。床におザブトンをひいて座っていただく形になりますので、楽な服装でお越し下さい(申し訳ないのですが、スペースの関係上イス席はご用意できません。悪しからずご了承下さい)。皆様とお目にかかれるのを楽しみにしております。(松岡 環)
[講師紹介]1949年兵庫県生まれ。大阪外大(現大阪大)でヒンディー語を学び、1976年からインド映画の紹介と研究を開始。1980年代にインド映画祭を何度か開催したほか、様々なインド映画の上映に協力している。『ムトゥ踊るマハラジャ』『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』『きっと、うまくいく』『パッドマン 5億人の女性を救った男』など、インド映画の字幕も多数担当。著書に、「アジア・映画の都/香港~インド・ムービーロード」「インド映画完全ガイド」等。
衣服の記号論は、これまでもいろいろお話してきたのですが、最近の作品でも衣服が雄弁な作品がいろいろあるため、「読み解き」を少ししてみたいと思います。また、アクセサリーの解説も欠かせませんね。下のように、花嫁衣装も各土地や宗教によっても違いますし、「衣服を知る!」ためのお話は尽きそうにありません....。