JR西日本2021秋改正（広島編）

ＪＲ西日本の2021年秋のダイヤ改正、広島県内は福塩線が中心で、広島都市圏は変更はなかった。

●福塩南線

データイムにおいて、福山発13時35分の万能倉行、万能倉発14時13分の福山行の運転を取り止める。福山発13時35分の廃止により、神辺までは13時22分の井原鉄道のフォローがあるものの14時09分発まで47分のタイムラグが発生する。また、神辺から先は12時53分から14時09分まで76分のタイムラグが発生する。午前授業だと、福山からの通学需要があると思うのだけど。万能倉発14時13分の廃止によるタイムラグは、13時39分から14時32分の53分なので、下り方向ほどではない。ただ、神辺着14時09分の井原鉄道から福山行への接続時間が14分だったのが32分に拡大する。

夜間については、福山発21時52分を廃止することで、21時26分発から22時35分発まで69分のタイムラグが発生する。それ以降の変更はない。

●井原鉄道

先述した福山発21時52分の福塩線の廃止に伴い、神辺発22時09分の早雲の里荏原行の運転を取り止める。それに伴い、交換列車の井原発22時24分の神辺行は、井原発22時14分に繰り上げる。また、福山発21時52分の福塩線府中行に接続していた総社発20時34分の神辺行も、その廃止に伴い井原行に短縮変更となる。

●福塩北線

朝２往復と下り最終の時刻変更と、朝１往復の部分廃止を行う。

まず府中発を見ると、5時28分発は5時13分発に繰り上がる。ただし、吉舎で14分停車するので、その先のダイヤは変わらない。
次に6時34分発は、7時04分発に繰り下がる。備後矢野での11分停車がなくなるので吉舎まで18分繰下げ、吉舎での10分停車がなくなるので、その先は８分の繰下げとなる。府中～三次間で2時間8分かかったのが１時間46分に20分以上短縮される。福山発5時45分からの接続も、その１本あとの福山発6時13分からの接続となる。

その次の8時11分発は府中～吉舎間での運転を取り止め、吉舎～三次間での運転とする。このことで府中発が7時04分の次は15時05分となり、タイムラグが7時間近くから8時間ほどに拡大する。三良坂と吉舎以外は減便でタイムタグがさらに広がることになる。甲奴、上下、備後三川は広島行の高速バスがあるが、備後安田や河佐はそれ以外の公共交通機関はない。

30年前の時刻表で府中発を見ると、607、648、730河佐止、841、1122、1209、1333、1452が設定されていたが、度重なる減便で西日本屈指の過疎路線となった。吉舎折り返しについては、2002年改正で消滅したが、2018年の災害復興時に２週間だけ運転、コロナ禍の2020年に臨時で運転された。定期列車としては20年ぶりとなる。

最終は、府中発20時00分だったのを19時32分に繰り上げる。このことで三次での広島行最終への接続時間が５分あったのが31分に拡大する。交換列車はスジを変えないので、交換駅を河佐から備後矢野に変更する。

一方、三次発を見ると、早朝に２本については5時15分、6時14分だったのを繰り上げ、5時00分、6時00分とわかりやすくする。5時00分発については、改正前にあった上下駅での17分停車、河佐駅での３分停車を解消、府中着7時20分を6時46分と30分以上繰り上げた。福山着8時05分は7時36分に繰り上げ、新大阪着9時22分は8時43分に繰り上げとなり、大阪ですら9時前に着くことが可能となる。三次からだと、29分後の芸備線で広島に抜けても同じのぞみで新大阪には8時43分に着くが、運賃＋指定席料金は11,840円と福塩線経由の9,860円より2000円近く高くなる。次の6時の芸備線は芸備線の広島行と同時発車、芸備線経由だと新大阪には9時22分に着くが、福塩線経由だと福山での接続が悪く新大阪着は10時07分となる。

7時40分の府中行は吉舎行に短縮変更させる。このことで吉舎から先は三次発7時40分から14時43分までの７時間のタイムラグが、6時00分から14時43分まで９時間近いタイムラグとなる。下り以上に長く、宗谷本線を上回る国内最長のタイムラグだ。

●芸備線

広島側では、三次発19時32分の備後落合行を備後庄原行に短縮変更する。このことで、高、平子、備後西城、比婆山、備後落合への最終は三次発18時03分となり、１時間半近く繰り上がる。最終の備後落合着が新見方面からの19時52分、木次線の17時01分に比べて、20時48分と遅かったし、回送するに見合ったほど利用者がいなかったからな。備後西城も通学需要すらないと思うし。ちなみに西城までのバスの最終は三次駅前発18時23分と列車より少し遅いだけで平日のみの運転だ。東城へは平日のみ19時21分のバスがある。