しーさるの鉄日記

駅降り行動 常磐線(竜田~磐城太田)



今日は日帰りで常磐線の長期運休区間の駅降りをすることにした。計画そのものは震災前からしていたので、10年越しだ。

朝一番の勝田行に乗車、水戸でいわき行に乗り継ぐ。福島県に入ると茨城県で降っていた雨が止んできた。いわき着は8時37分、スケジュールに余裕を見ていたので、原ノ町行へは47分接続となった。南口の駅ビルは絶賛工事中で立ち入ることはできなかった。

駅降りした順序は以下の通り。数字はいわきからの駅数。

13桃内(歩)14小高-9夜ノ森-15磐城太田-8富岡-11双葉-12浪江-7竜田-10大野

竜田は山側が片面の2面3線、但し中線の乗り場は柵で区切られ乗降できないようになっている。去年11月末に東西連絡自由通路を新設、その翌日にはその仙台寄りに橋上駅舎が共用開始となった。特急は停車しないので券売機はなく、橋上駅舎の入口に簡易Suica改札だけおいてある状況だ。海側の東口は自由通路に合わせて新設、駅前はロータリーではなく、駐車場になっている。前からあった西口は未だに整備されておらず、カラーコーンが置いてあるだけだ。

富岡は海側の中ほどに駅舎のある2面3線、3番線が使われることは少ないので、実質島式になっている。両ホームはいわき寄りのエレベーター付きの跨線橋で結ばれている。以前の駅舎は震災の時に流失、今の平屋駅舎は2017年の運行再開に合わせて建てられたものだ。無人駅だが、特急「ひたち」が全車指定席なので、指定席券売機が整備されている。これは大野、双葉、浪江も同様だ。駅舎の待合室の横には「さくらステーションKINONE」という飲食店兼お土産屋が入っている。日本レストランエンタプライズの運営店のためか、メニューがかなり充実している。地方の駅ではほとんどのケースで周辺に飲食店どころがコンビニもない。駅が交通の接点だということを考えると、こういう列車に乗る前に食べれる店が増えてほしいところだ。整備された駅前はタクシーが常駐、中心部まで1キロほど離れているためだ。駅周辺は津波の被害を受けたため、新しいアパートがぽつぽつ建っているかんじだった。
富岡から浪江までは去年運転を再開したところに入るが、駅周辺はほとんどが帰宅困難区域になっている。

夜ノ森は掘割の間に島式ホームがある構造、いわき寄りから海側に横取線が分岐している。以前は海側の駅舎から跨線橋でホームに降りる形だったが、復旧に合わせて、海側と山側を結ぶ自由通路を旧駅舎の横に新設、そこから階段かエレベーターでホームに降りる形となった。海側入口の隣には駅舎を模した待合室が建てられたが、駅舎のあった場所と逆側になっている。ただ、周辺は帰宅困難区域のため、人影はほとんどなかった。山側入口は新設となった形なので、道路を挟んだ向かいにロータリーが整備された。海側と違い、美容室も営業再開、付近にはホテルもあった。

大野は海側にホームのある片面、以前は島式だったが海側の線路は復旧されずに今の形になった。橋上駅舎は分割民営化した頃に建てられたもの、復旧の時に改修され、みどりの窓口のあったところには指定券券売機と定期券券売機を設置、その横には椅子の並ぶ待合室がある。西口、東口には駐車場が白線で整備、平日には町役場を経由して、富岡駅へ向かうバスが設定されている。東口、西口ともに駅周辺は帰宅困難区域なので、足を踏み入ることができる場所は限られてくる。

震災前は次の双葉まで複線になっていたが、復旧後は単線になった。

双葉は山側にホームのある片面、以前は相対式だったが海側の線路が撤去されホーム跡を残すのみになった。以前の駅舎は海側にあるステーションプラザふたばの一部分だったが、去年の復旧に合わせて、その隣に橋上駅舎が新しく建てられた。橋上駅舎は長いベンチが特徴的で、採光性のある明るいデザインになっている。海側の東口からは駅前から延びる通りだけが解除となっており、それ以外の場所には立ち入ることはできない。廃屋はスプレーアートの展示場になっている。一方西側もURの復興住宅の工事中で仮囲いしかない状況、駅舎の全景の撮影もできない。

浪江は海側駅舎の2面3線、両ホームは駅舎の仙台寄りにある跨線橋で結ばれている。また、駅舎と逆側には側線がある。基本的に使われるのは1番線、2番線のみで、3番線を使うのは13時18分発着の仙台行だけだ。無人駅なので、窓口は掲示板と時刻表で封鎖する形となっている。駅舎の中の情報館には、モモクロのサインやポケモンのフィギュアが置いてある。ポケモンを生み出した田尻智氏の父親が浪江の出身だからだ。駅前広場はバス乗り場などが整備、その真ん中には浪江出身の佐々木俊一が作曲した「高原の駅よ、さようなら」が聴ける碑がある。駅周辺は建物が点在している感じで空き地も目立った。Suicaの首都圏エリアはこの浪江までとなる。

桃内は海側に駅舎のある相対式、カーブ上にあるので少し曲がっている。被災前は2面3線だったが、2017年の再開時は駅舎と逆側の線路が埋められた。駅舎は2001年に建て替えられたコンクリート造、車の乗り入れができる広場から階段を20段登ったところにある。また点字ブロック付きのスロープも整備されている。Suicaは首都圏エリアにも仙台エリアにも属さないので、常磐線で唯一Suicaが使えない駅になっている。

小高は山側のほぼ仙台寄りに駅舎のある相対式、両ホームはいわき寄りの跨線橋で結ばれている。上下線の間には中線がある。浪江駅まで復旧されてなかった頃は、ホームを拡張して中線で折り返しを行っていた。駅舎のない海側ホームにも待合室がある。駅は無人だが、待合室はきれいになっており、七夕飾りがあったり、お菓子などの自動販売機が整備されている。駅前広場は整備されているものの、コンビニなどの商店はない。無人駅で駅舎とホームの間にはSuicaの簡易改札が設置されている。小高から北は仙台エリアに入る。

磐城太田は山側駅舎の相対式、両ホームは仙台寄りの跨線橋で結ばれている。以前は中線があったためか、上下線が離れている。いわき寄りから駅舎と反対側に横取線が分岐している。駅舎は1999年に建て替えられ、桃内も似たようなコンクリ造になった。入口を挟んで分かれているのが特徴だ。駅前は舗装部分が広く、クルマも楽に折り返せる。

大野で常磐線全駅の駅降りは終了、いわき乗り継ぎで水戸へ向かった。水戸からは2500円ほど奮発して特急「ときわ」で柏へ。ところが水戸を出た途端に異音感知で運転見合わせになってしまった。24分遅れで運転再開、柏着は22時08分になってしまった。このことで22時06分の快速に乗り継げないと思っていたら、我孫子待避して待ってくれていた。これが接続しなかったら、次が22時21分だったからな。遅れた快速は120キロ運転で遅延を回復させていた。


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