†GODFATHER Ⅲ†

2017年04月24日 | ■MOVIE



※完全ネタバレ


アンディ・ガルシアがドンになっちゃうという展開を聞いていて
Ⅲだけは抵抗があり見たのはずっと後になってからだった。
Ⅲでは年のいったマイケルが、フレドを殺したことで苦しみながら
生きている。彼はなんとか合法的な商売を軌道に乗せて
落ち着きたがっていた。しかしまたしても抗争の種はあり殺人は起き
命を狙われ商売はどうなるかも分からないといった不安定な状態。
ソニーの息子は父親そっくりの短気ぶりで、とてもドンの器では
ないと思うのだが、結果的に彼がドンに落ち着くことになり、
マイケルの娘は自分を狙った暗殺者に殺されてしまう。
ラストでは孤独のうちにひとり息絶えるマイケルの姿。

はっきり言ってマイケルの人生が終わったことで、彼自身もほっとした
ような気がした。



見ているこちらとしては、彼にはとてもついていけない。
いったい何を考えているのかが全然分からない。
ケイとよりを戻したいと真剣な素振りを見せても
合法的な仕事をやって落ち着きたいと思っても
兄のことで苦しんでいても
自分がドンであることとそれは別のように見えて
まるで二重人格みたいな感じがするからだ。

ケイが彼を恐ろしい男だと思っているのは当然だし
彼女より何も考えていないタイプの女性であれば
マイケルに依存させられる病気みたいな心境になっていたかも
しれない。マイケルは人の心を操ろうとするというか
いつのまにかコントロールしていようとする感じがする。
そういう仕事をしている人だからなのか元々のものなのか分からない。
ケイは距離を置いて彼を見ているから助かったともいえる気がする。
付き合っている女性が暗殺者に殺されずとも自殺する可能性もある
ような、そういう危険がマイケルにはあると思う。

そもそも殺人を何とも思わないタイプの人なのだから
普通に理解できる域を超えているのだろう。全体的に。
息子も父の仕事に就かずオペラ歌手になる夢をかなえる。
それが普通なのではないだろうかとも思う。
いくらコルレオーネ家が権力や地位などを手に入れたとしても
どのようにしてそれが成り立っているかを薄々わかっている
家族からすると、そういうものとは距離を置きたいだろう。

この映画のすごいと思うところは、そのあとにほかの映画を見ようと
思っても、なかなか見れるような気分にならないところ。
とにかく濃いし重いし引き込まれ感も普通じゃないし
あたしが好きだからというのもあるだろうが
ずっと後まで心に残るような作品である。

なかなか気分を変えて次の映画にはいかれないのだ。

でもゴッドファーザーはやっぱり1と2が最高かなと思う。
トムも出てくるし。
ちなみにだが、この映画のアンディ・ガルシアの演技は
なんとなくブラッドリー・クーパーを思い出す。
ブラックレインでもそう思ったなぁ。
こちらではやっぱり高倉健が最高だ。

何よりアル・パチーノの魅力は反則だと思う。


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