榎本ハンバーグ大学

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ハンバーグ何でも辞典Q&A「6.その他編」

2015年05月05日 21時10分10秒 | ハンバーグ何でも辞典Q&A
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企業秘密レベルの質問もたまに寄せられるのですが、せっかく頂いたご質問ですので、基本的には可能な範囲でどんな質問にもお答えするよう心がけています。

そして、それらのQ&Aを整理しまとめたものを6つの項目に分けてまとめました。なお、内容は随時修正、加筆していきます。


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===Q&A目次===






6.その他Q&A


Q1.レトルトハンバーグを簡単に美味しくする方法ってありますか?

A1.難しいですね。レトルトハンバーグは完成品なので、ハンバーグ自体の味や食感を変えることは出来ません。ただ、ソースに手を加えたり、トッピングを乗せて、味を変化させることは出来ます。
例えば、ハンバーグの上にスライスチーズ(とけるタイプ)や目玉焼きをのせたり、温泉卵を添えたり。粗挽きブラックペッパーをかけるとスパイシーになりますし、バターや生クリームを少量加えればコクが出ます。デミグラスソースのレトルトハンバーグをお子様向けにアレンジしたい場合は、ケチャップや砂糖を加えるといいと思います。


Q2.家で作ったハンバーグが余った場合、何かいい方法はありますか?冷凍保存とかできますか?

A2.冷凍保存は可能です。ただし、市販の冷凍ハンバーグは専用の急速冷凍機で瞬間冷凍しますが、家庭用の冷凍庫での場合は品質が低下します。また、解凍する際に水分が出ます。パサつきや縮みの原因となりますので、冷凍はせずに作ったものは翌日までには食べることをおすすめします。どうしても冷凍したい場合は、ハンバーグを1枚毎にラップにくるんで、重ねずに冷凍します。冷凍庫内の特に低温の場所で、急速冷凍機能がある場合は急速冷凍して下さい。
 また、焼いたハンバーグの利用法としては、崩してミートソースにしたり、挽肉カレーにしたり、チャーハンにしたりすることも出来ますよ。


Q3.ハンバーグの肉汁を逃がさない裏技を教えて下さい。

A3.肉汁をハンバーグ内に閉じ込めておく工夫をすれば、ジューシーなハンバーグになります。

例えば、裏技ってほどの事ではないですが、焼く直前にハンバーグ全体に小麦粉を薄くまぶします。そして、ハンバーグ両面に中火でしっかりと焼き色をつけます。つまり、しっかりと焼くことで表面が覆われ、肉汁を閉じ込めることが出来ます。逆に、焼き色がついていないうちに弱火にしてしまうと、肉汁が流れ出てしまいます。

それからもう1点。ハンバーグが割れないように気をつけることです。丁寧に扱うことはもちろんですが、よくこねること。粘りがでるまでよくこねます。その時に、全ての材料を一度に混ぜてしまわないで、まずは塩と砂糖と挽肉だけでよく練ります。すると、まとまりのよいハンバーグ生地になり、割れにくくなります。

以上、4つのポイントに気をつけてチャレンジしてみて下さい。


Q4.ハンバーグの付け合わせにはじゃがいもやニンジンが多いですが、ハンバーグとの相性がいいのでしょうか?

A4.おっしゃる通りです。とても相性がいいのです。この組み合わせにより、「旨味成分の相乗効果」が生まれます。

具体的に言いますと、旨味成分には数種類ありますが、そのうちの「グルタミン酸」と「イノシン酸」が影響しています。


●「グルタミン酸」とは、昆布、チーズ、トマトなどに含まれる旨味成分で、じゃがいもやニンジンにも含まれています。

●「イノシン酸」とは、鰹節や煮干しに多く含まれる旨味成分で、牛肉や豚肉に含まれています。


この旨味成分は単独よりも、他の種類の旨味成分と組み合わせることで、旨味が飛躍的に強くます。

このような「旨味の相乗効果」は古くから料理に応用されてきました。

例えば日本料理のだしはグルタミン酸を多く含む昆布と、イノシン酸が多い鰹節を組み合わせて使うことが多いです。西洋料理のフォンは玉ねぎ(グルタミン酸)などの野菜類と牛スネ肉(イノシン酸)が使われます。

しかし、このような「相乗効果」が起きる仕組みを米国の研究グループが解明したのは数年前の話。昔の人は、経験的にこのような組み合わせを知っていたということです。すごいですね~。



Q5.ハンバーグ肉は牛100%が良いので、肉屋で粗挽きにしてもらって作るのですが、ジューシーで柔らかいハンバーグが出来ません。美味しいハンバーグのレシピやコツがあったら教えて下さい。

A5.まず、牛肉だけのハンバーグは、合挽などに比べて固くなります。それから、粗挽きの場合も肉の食感が出るので、固くなりやすいです。

それを使って柔らかいハンバーグを作る一番の方法は、質の良い、脂がのった、柔らかい肉質の牛ひき肉を使うことです。

考え方としては、ビーフステーキと同じです。柔らかくてとろけるようなビーフステーキもあれば、噛めないような固いビーフステーキもありますよね。固い肉は、どんなに叩いたり、上手く焼いたとしても、やはり固いままです。

それと同じで、固い牛肉を粗挽きにした場合は、つなぎや焼き方などを工夫したとしても、やはり固いゴロゴロとした食感が口に残ります。

ただ、挽き方を細挽きにして、牛脂を多めに加えることで、ある程度柔らかくすることは出来ます。また、パン粉や玉ねぎなどの割合を増やすと、肉っぽい食感は減りますが、ふんわりとしたハンバーグになります。

他には、焼きすぎないとか、肉汁を逃がさないなど多々ありますが、これらは合びき肉ハンバーグのポイントと同様です。

以上、お試し頂いても改善されないようでしたら、再度ご連絡下さい。


Q6.ハンバーグを冷凍保存する場合、生の状態で冷凍した方がいいですか?焼いてからの方がいいですか?

A6.どちらでも冷凍保存可能ですが、それぞれに注意点があります。使う時に一番便利で簡単なのは焼いた状態での冷凍保存ですが、やはり品質はだいぶ落ちます。生で冷凍した場合でも、含まれる塩分の影響で玉ねぎなどの水分が流出して水っぽくなり、前者ほどではありませんが品質が落ちます。美味しさを求めるのか、便利さを求めるのか、状況に応じて使い分けましょう。


●生のハンバーグを冷凍保存する場合

1個ずつハンバーグをラップで包み、冷凍庫の温度が低めの場所で冷凍します。冷凍焼けしますので、2週間くらいの保存が目安です。

使うときは、半日前に冷蔵庫に入れ、ゆっくり解凍させます。ただし、コツとしては、完全に解凍させてしまわないこと。半解凍の状態がベストです。理由は、完全に解凍するとハンバーグの水分が出てしまい、パサついたハンバーグになってしまうからです。肉は冷凍することで細胞が破壊され、水分や旨みが流出しやすい状態になっています。

そして、半解凍された状態で、もう一度成型しなおします。なぜかというと、冷凍ハンバーグは周りから溶けていきます。半解凍の状態だと中心部がまだ凍っています、その状態のまま焼くと、中心部が生焼けになる恐れがあります。成型しなおすこで、全体が均一の状態になります。そして、成型し直したらすぐに焼くことがポイントです。

ちなみに、常温解凍はハンバーグ表面の温度が上がり雑菌が繁殖するため危険です。

以上が、冷凍生ハンバーグをできるだけ品質を落とさずに焼くコツです。


●焼いたハンバーグを冷凍保存する場合

焼いたハンバーグの粗熱を取り、1個ずつラップで包み、冷凍庫の温度が低めの場所で冷凍します。1カ月くらいが保存の目安です。

使うときは、前日に冷蔵庫に入れ、解凍させます。完全に解凍された状態で電子レンジ加熱します。なぜかと言うと、冷凍の状態でハンバーグを加熱すると、どうしても加熱時間が長くなるために肉汁が大量に流れ出てしまい、パサパサしたハンバーグになってしまいます。

あまりオススメの方法ではありませんが、小さめのハンバーグで作っておいて、加熱時間を短くする工夫が有効かもしれません。お弁当用のミニハンバーグなどにはいいかもしれませんね。



Q7.ハンバーガー屋さんのように平らにきれいにハンバーグを焼きたいのですが自分で焼くとかなりサイズが変わってしまいます。いい方法教えてください。

A7.ハンバーガー屋さんのハンバーグは機械で成型していますので、加える圧力も厚さも形も統一されています。ですから、手作りで同じようなきれいに整った平らな物を作るのは難しいでしょう。
 ただ、それに少しでも近づけるのであれば、出来るだけ薄く延ばして成型することです。焼くと縮むのは仕方ありませんので、それを想定して薄く大きく伸ばしてから焼きます。大きさの目安としては、パンの大きさよりもひと回り大きく成型します。そして、焼いている時に割れてしまわないように、表面をなめらかに成型します。
 それから、ハンバーガー用のパテはつなぎをほとんど使いません。玉ねぎやパン粉などは使わず、塩、こしょう、卵だけです。また、挽肉は脂分の少ない赤身牛肉を使います。脂の割合は1割位です。
 以上のポイントからも分かるように、通常のハンバーグの作り方とは全く別物になります。


Q8.生のハンバーグを冷蔵庫で保管する時の注意点はありますか?

A8.冷蔵庫の中でも温度が低い場所で保管するのがよいでしょう。それから、衛生上の問題があるので、野菜など生で食べる食材の近くに置かないことです。
 それから、成型したハンバーグの場合は、できるだけ重ねないことです。重みで押されて、水分と共に旨みが流出してしまいます。


Q9.ハンバーグを焼かない状態で冷蔵庫に二日間おいてしまいました。焼いてみたら全体が薄いピンク色になりました。 これは食べたら危険でしょうか?

A9.農林水産省のホームページに記載されているものを紹介します。

 『野菜と生肉の接触する時間が長い料理で、十分加熱しても、肉に赤みが残ることがあります。料理の材料に使った野菜(たまねぎ、キャベツなど)に含まれる硝酸塩が、野菜などに付着していた硝酸還元菌(硝酸を亜硝酸に変える酵素をもつ細菌の総称で、私たちの身近な環境にどこにでも存在している一般的な細菌)の作用などによって、調理中に亜硝酸に変化し、この亜硝酸が肉に含まれる赤色の色素を持つミオグロビンと結合してニトロソミオグロビンが生成されたものと思われます。通常ミオグロビンは、加熱すると褐色に変化しますが、ニトロソミオグロビンは加熱すると安定な薄赤色になります。』(以上、農林水産省ホームページより)

 つまり、玉ねぎに含まれる成分が肉の色素に反応してピンク色になったということで、そのこと自体は衛生上問題はありません。

 しかし、ハンバーグは挽肉料理です。小さな挽肉の粒の集まりですので、ステーキなどと比べると表面積が大きく、雑菌が繁殖しやすい食べ物です。新鮮な食材で衛生的な環境で温度管理を徹底していたとしても、翌日までには食べるようにすることをおすすめします。


Q10.日々ハンバーグを作っている榎本さんが焼くハンバーグは、失敗することはないのですか?
例えば、焦がしたりとか、生焼けだったり、割れたりなど。変な質問ですみません。



A10.もちろん、失敗もあります。人間が焼く以上、完璧は難しいでしょうね。特に、急いでいる時や、いくつもの調理を同時進行している時は失敗することもあります。
 経験から思うことは、忙しい時、慌てている時ほど、落ち着いて慎重に扱った方がいいようです。
 急がば回れです(笑)


Q11.ハンバーグにつかうパン粉の代わりにホームベーカリーで作るゴパン(米のパン)は使ったことがありますか?
もし使ったことがあってよい特徴がでたのなら僕も使いたいと思います。
ちなみにまだホームベーカリーは持っていませんがよろしくお願いいたします。


A11.私もホームベーカリーを持っていないので、米のパンは使ったことはありません。ですが、興味があったのでパナソニックに問い合わせてみました!

小麦グルテンと米をミックスして作るパンと小麦なしのパンと、2パターンあるそうです。

前者はふっくらとしたパンになるので、パン粉としても使えそうです。
ですが、後者の方は、もっちりとした重たい、詰まった感じのパンになるそうで、パン粉に加工することは難しいそうです。



Q12.ハンバーグとチーズは、なぜ相性が良いのでしょうか?

A12.チーズハンバーグは、昔から人気メニューですよね。大人も子供も大好きです。なぜ両者が組み合わさると美味しくなるのか。考え方としては、マヨネーズやパスタ料理と同じ原理です。マヨネーズは、油と卵を混ぜ合わせて一体となったものですよね。これを乳化と言います。パスタ料理は、調理過程で茹で汁を加えてソースをなめらかにします。これも乳化です。つまり、本来混ざり合わないものどうしを一体化させることで、まろやかでクリーミーになり、美味しく感じるということです。
 チーズハンバーグの場合ですと、アツアツのハンバーグから出る肉汁(肉の脂と玉ねぎの水分)と溶けたチーズとその水分が一緒に口の中に入ることで、撹拌され一体となります。その時に、よりまろやかにクリーミーになり、美味しく感じるというわけです。
 ただし、冷めたチーズハンバーグの場合は、肉汁が出にくく、チーズはとろけないので、そこまで美味しくは感じないと思います。




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