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鼓曲萬来

君子は器ならず

和太鼓を打ち始めて40年
その間に指導講師ともなり
曲がりなりにも弟子を頂く身分にもならせて頂いた

只一心に演奏に没頭し技術を高めていく、
それだけで済みゃよろしいんですが
最近は特に育成、指導という事にあたり 
自らの心にしっかりと踏まえていかねばならぬ事も
日増しに増えてきているのでございます  

私にも師がおりまして  
和太鼓の事等まるで解らなかった頃から  
技術の面での師
心構え、道理等、心の面に関しての師...と
その教えを忠実に守ってきたか否かは別として  
今でもしっかりと覚えている事が1つだけございます  

それは私の将来を思って頂いたのかもしれませんが
リーダーになる心構え
つまり人を指導する時のあり方について
厳しく指導された訳であります
それが表題の「君子は器ならず」という事でございました

つまりリーダー足る者、特定の才覚を持ってならぬ
つまり何でも出来る、スペシャリストであってはならないという事でございました

世間では「名選手必ずしも名監督にあらず」という言葉もありますが
「自分が完璧にこなせてしまうのと次代が育つという事は別物であると心せよ
自分で全てこなすのでは無く、他に振り向けて行く
リーダーを育てて行ってこそ真のリーダーである」という事であります

解ってはいるもののリーダーとなれば当然叱正そして責任の矢面に立つ訳で
政治の世界ともなれば能力がなければそれは即失脚という事にもなる
されば自己保身に走る事も、時によく見せようとする心が湧出して
思ってもみない権威を振り翳そうともする

其のときにもう一度自分に言い聞かす事も大切な訳でもあり
「基本的に正しい考え方とぶれない信念」
それこそがリーダーの依って立つ処

指導育成の基本守破離(しゅはり)
基本を教え、型を破らせ、自立させていく

となれば自分自身でさえまだ道半ば
どうなんですかね
只、足りない自分に甘んじているだけじゃないのかと
色々と問題が起きたとき
改めて師の指導が今更のように心に饗く昨今であります

自分の信念を曲げずに貫く
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