巡りくる命を感じるとき

今ようやく
北國の春は

少しずつ　少しずつ
芽吹きの氣配を重ねながら

彩り豊かな景色を
わたしたちの前に
描きだしている

クロッカスもチューリップも
辛夷も梅も桜も
一斉に咲くのが
此処の春なのだ

重い重い雪も　
厳しい寒さも
大自然の恵み

だからこそ
その美しい成果は
もたらされる

今年に入っては特に
訃報が多い
流行り病のせいばかりでは
ないけれど

寿命の尽きる時
というのは
余りに突然
訪れることも多い
と覚悟する

分かち合えたひと時を
思い起こすたび
その人柄に愛おしさを感じる
かの人が遺してくれたものは
今もここにあり
季節が巡るように
生き続けるようだ

【ここからリスタート】このはなや＊嫁日記

かつて

【このはなや日記】

を書いていた頃の私は

懸命に自分の居場所を

探していた

やがて店をたたみ

人との付き合いも

ほぼほぼ無くなり

リスタートという時

そのタイミングはあまりに唐突に…

ちょうど一年前の冬

私は嫁ぐことになった

ずっと前から、もんやりと

でも、夢にも出てくるくらい

いつも一緒にいて

居心地がよくて

二人で居ながら

とにかく自然で

目覚めても目覚めても

その夢の記憶のシルエットに

この人は誰なんだろう…

そう思わされていた

それが主人だった、なんて

今だからわかるけど

縁がある時は

何もかもが速やかに

スムーズに

ことが運ぶものだと

つくづく思う

今日からは

【このはなや嫁日記】

大切なものを

ていねいに守りながら

生かされている道を

歩んでゆこう

放たれたヒツジたちの夜更け。

眠れぬ夜は　
眠れぬままに

過ごすのがいい

今おかれている
境遇
かかわり合う
すべての人
あるがままに
思いを走らせ

受け容れてみるといい

勁さも弱さも
強がりも打算も
甘えも虚栄心も
大きな嘘も小さい嘘も
恥も罪も……

その
すべてを知りながら

そのすべては
愛おしむべきもの　


ふと自分は
やさしさに包まれながら

あらゆる場面で
多くのことを
赦されてきた

と
氣がついたりする

眼前に咲く花を見ゆれば

人に求めて
思い通りになんて
なったタメシ

ない…

自分のことさえ
ままならないのに

あきらめの
瞬間瞬間を
器用に
積み重ねてみれば
与えられしものへの
ありがたみは
醸成される

静かに…
反芻しながら
腑の満たされゆく
感覚

手に入れば入るほど
人は
もっともっと…と
欲しくなるものらしい

足るを識るとは
幸せへの近道
欲は己れの幻想の
芽の出ぬ
球根のやうなもの

理由なき執着と夢ある煩悩。

欲がなくなった
だけではない

雑誌の切り抜きを
一枚一枚棄てながら
あの頃はあの頃で
懐かしくもある

美味しいものを
何処へ食べに行くか
より
誰と食事をするかが
大切になっただけ
限りある時間
どう過ごそうか

いつだって
かけがえない存在は
何も決めつけない

ともに過ごした
数多の愉しい記憶は
行き交わせた愛情と
重ね重ねて
明日への種と
糧にしよう

やさしい役割。。。

花のような
果のような

その香しさを
愉しむだけの
マルメロは…
ひっそり
辺りの空氣に
氣品を伝え
その存在感を
示している

人の存在感も
同様に

作り上げられた
印象よりも
内から滲み出る
生きざまが
その人を物語り

そして
お人の口を通してでしか
己に己の姿は
見えないもののよう
である

強さはしなやかさと美しさを容れる器。

その

すべてを受け容れる
やさしい笑顔の下には
人知れぬ哀しみや辛さが
あるかも知れない

揺るぎない自信に満ちた
美しい立ち居振舞いも
陰ながら
涙と努力を積み重ね
辿り着いた境地
かも知れない

厳しい境遇は
ときに人を厳しくさせ
人の痛みを教えても
くれる
もしも自分が
苦しければ苦しいほど
相手もまた
苦しいかも知れないと
慮るひとになりたい
人の歓びを
自分のこととして
歓べる人は
幸せだ

人を羨む氣持ち
妬む氣持ちに
つける薬はない
と
知ろう

根っこ。

夏まつり、盆踊り、
お囃子、夕暮れどきの
提灯の明かり。。。

目に鮮やかな
浴衣に帯をまとい
わらわらと
寄りつどう子ども達

ふるさとを出ても
この原風景は
そっと
記憶に刻まれよう

やさしい記憶は
映像となり
音響となり
匂いとなり
望郷の思いを
呼び起こすものとなろう

帰る場所がある

それだけで
ひとは強く生きていける
そんな氣がする

幸せのヒント。

「“感謝”の反対って、
何かわかりますか…？」

先日ある方より
投げかけられた問い。

「それはね…
“あたりまえ”という
氣持ちですよ」

ほんとうに、そう
この世に
当たり前のことなんて
何ひとつない。
失ってから氣づくのでは
遅すぎる。。。

人も愛情も健康も命も
仕事もお金も……
他愛ない日常が
こんなにもありがたい、
何氣ない一瞬一瞬が
こんなにかけがえのない
ものなんて

そう思える

それだけでいい。。。

種を蒔く。

ぐるぐると
螺旋状に……

遅々として
進んでいないようで
ありながら
それを愚直に願い
努めるならば

行きつ戻りつ
でも
かならず物ごとは
前に進んで
いるものである


彩(いろ)変えて
移ろいめぐる
現し世に
ひとの誠を
信ずればこそ

氣まぐれに歩いた、あの日。

あてもなく
歩く。
何処へ…よりも
誰と…、が大事。

手を引いてくれる人が
道に迷ったら

正しい道はこっち…と
伝えるだけじゃなく

一緒に迷ってみることも
大事、かも。

仏の顔。

時には
カタチから入ることも
必要だ

ほんとうなら
先ずはココロが
大切なんだけど
追いつかないこともある

ずっと以前にある方から
“有佳さん、
仏の顔なら仏の力を
いただけますよ…”と
教えていただいた

だから私は
ときどき
それを思い出しては
微笑んでみる

すべてを包容する
やさしい氣持ちが
生まれてくるように

包み込むように。。。

天網恢恢疎にして漏らさず

この世は寸分違わず
天の采配で
動いている
すべては必然

なぜ人は拒むのだろう
やがて
すべては変化していくのに
取捨選択で
思いどおりにいくことなど
ひとつもないのに

自ら心を拓けば
辺りは変化し
入れ代わってゆく
ふさわしい器に
ふさわしいものが
入れられるように

導く人へ。

“ハーフ＆ハーフ”の
ハーフpintで、ひと息。

ときに人の心は
移ろいやすく、抽象化する。

満たされてると思えば
そんな氣もするし、
空しいと思えば
そんな氣もする。

だから灯りを頼るのだ。

冬眠ショートステイ。

喉が痛い…体がだるい…
顔が火照る…目が回る…

ご無沙汰…インフルエンザ。

お医者様のお言葉
“こんなに熱出てるよ！
その割りに元氣だね～～”

(いえ、氣合いだけで
保ってます…)

“はい、５日間安静ね”

(きゃー 用事いっぱい
いっぱいですけどー！)

“じゃ、お大事に”

地に足つかぬまま帰宅
とりあえず、
キャンセル電話を1、2、3、4、5…
目を瞑り休みかけては
連絡を入れるべき相手の顔が
一人ずつ瞼の裏に浮かぶ
その間に次々くる
電話やメール…！

あ、勉強会の場所押さえとかなきゃ
あ、講演会の申込みと
あ、東京行きの連絡と
あ、新年会の店予約と

布団の中で懸念の用件すべて片付けて
ようやくの眠りにつきながら
思った……
休みでももらってなかったら
全部の用事
サバケなかったかも＾ロ＾;
病氣になって知る
健康のありがたさ
動けなくなって痛感する
まわりの方々からの力添え

おかげさまで
冬眠３日目
ようやく熱は下がり、
４日めにして
声が出るようになりました

しっかり治して
元氣いっぱいになったら
今年のテーマは
“スピード”と“情報”
さあまた一年、
めいっぱい働きますよーー