倉橋ルイ子さんは、北海道の炭鉱の町三笠市幾春別出身のシンガー。
80年代初めにポリドールから「ガラスのYESTERDAY」でデビューし、当時シーナ・イーストンなど女性シンガーが活躍していた事や、シーナと同じ年齢である事などから、女性シンガーが輝く時代の歌手、みたいなプッシュをされていたと思います。
たまたま彼女のプロモーションのミニ・ライブを聞く機会があり、その折マネージャーさんの「行く先々で地元のアマチュア・バンドと共演出来たら良いよね」みたいな話があったので、たまたま顔見知りのアマチュアバンドを紹介すると、彼らがとても気に入られ、そのまま彼らがツアー・バンドとして全国を回る事になった…位までは知っていたのですが。
今回見つけた「Winter Rose」というこの4曲入ミニ・アルバムは、「North Wings」と名付けられたそのバンドがバックを付けた有人スタジオ・ライブ盤で、1984年の発売となっていました。
バラード歌手として定評のある彼女、このアルバムの作曲は全て、大野克夫 (元スパイダース) が書き、どの曲もそんな彼女の魅力を生かした、地味だけど佳い良い曲揃いでした。
当然一発録りと思われますが、普段ツアーで一緒に回っているだけあって、全体のグルーブ感もぴったり合って、とても良い感じで仕上がっています。
編曲は大野克夫&North Wingsとなっていて、ジョニーさんのギターを始め、皆が寄り添って音を作っていて、音盤の上だけど、久し振りの出会いが嬉しいアルバムでした。
それにしても当時はリーダーのジョニーさん(Eg)、キーボードのノリコさんが共に25歳で、ベースのTaniさんは20歳、ドラムスのHarunaさんは21歳かぁ…みんな若かったのですね。
こうしてレコードを漁り、時にあの頃の想い出と出会える事は嬉しいのですが、廉価の中古レコードは、たいがいダンボールに入って床に置かれているので、しゃがみ込んで俯いて探す事になるのですが、この頃、探し物をした後に急に立ち上がると時々クラっとします。
ああ~やだ、むかし「美徳のよろめき」でしたっけ?人妻の不倫を書いた三島由紀夫の小説がありましたが、そんな色っぽい話ではなく、ただのジジィのよろめきですからねぇ。
レコードを漁っている時には、それらの曲がヒットしていた時代に戻っているので、若い気になっているのですが、体は正直ですねぇ…。
※2022年のブログ「中古レコード漁り②」を、②稲葉喜美子、③倉橋ルイ子とに分割し加筆しました。
【2023/08/04追記】
何気なくFBを見ていたら、「倉橋ルイ子 公認ページ」というのが出て来て、その写真に写っていたのが当然本人。そしてノリコさん(key.B)とジョニーさん(G)も。
時代が一気にあの頃に戻りました。みなさんお変わりなく活躍されている様で何よりです。