私はアメリカン・ポップスが好きで、イギリス勢はあまり … なのだが、そんなフラワー・ミュージックやフォーク・ロックが中心だった1968年に、イギリスからゴツイ一発。
それがアーサー・ブラウンで、後のヘビ・メタにも通ずるこの手のロックはそもそも苦手…のはずが、ジャケットに驚き歌に驚き、ポップス指向の強かった私にはインパクト大で。
素人目に黒魔術?を思わせるいで立ち、その黒塗りのメイクはKISSが登場する遥か前で、何より頭上の「炎のヘルメット」、これはアセチレンとかを燃やしているのかな?熱く無いのでしょうか?自ら名乗る通りの「THE CRAZY WORLD」を感じさせます。
日本では私同様に戸惑った人が多かったのか、中位のヒットで終わったはずですが、英国では1位、全米で2位の大ヒットに…位の印象だったのですが、ありがたくもネット時代となり、68年当時の熱気あるライヴ映像が見られるようになりました。⇒ 「ファイアー」
この曲の作者は、バンドのキーボード奏者で、"イカした"オルガンを弾いているヴィンセント・クレイン。後にバンドを抜け「アトミック・ルースター」を結成するのですが、ここでのオルガンは彼なのでしょうか?
当時はキワ物という印象でしたが、今聞き直してみると結構パワフルな歌声で、ちょっとオペラチックな所もあるかな? 私はこの手のロックは指向しなかったのですが、この歌声は後のイギリスのメタル系の音楽に通じる気がしますし、ペイントした顔は、T.Rexなどグラムロックの起点かも知れず、後のイギリス勢に大きな影響を与えたのかも?
ペイントした顔しか知らなかったのですが、素顔は意外とインテリ風で(失礼)、イギリスの大学で法律と哲学を学んだと言うのも納得。あくどい悪役レスラーが大概の場合、仕事を離れると良い人と聞きますが、それに似ているかも。⇒ 素顔で歌っている映像。
2017年の映像もUPされていて、彼は1942年の今日6月24日生まれだそうだから、このステージの時は既に75歳?⇒ YouTube Fire live Rock in Rio 2017の映像。
いやぁ凄い!私も頑張らなくては! まだ老け込むには早すぎる歳… のはずだから。