紀州七代大彦の木の家づくり日記

「ここちよく美しい暮らしのために」
和歌山大阪にて「一軒一軒ていねいに150年」家づくりに取り組み続けています

古民家??

2006年11月22日 | イイ建築・家具の話

私は、日本建築で言えば数奇屋・町屋の流れが好きです。

だから、「シャープで軽やか、シンプルで綺麗」という建物が自分の好みになってきます。だけど、民家の様に「ごつくて力強く、どっしりとしていて簡素」というのも、また素晴らしい。

特に古い民家などを見ると、余計な装飾がなく簡素ですが、シンプルで素晴らしいプロポーション。その地域の気候風土が考えられた家のかたち。

まず間違いなく今の家より快適ではありませんし、また贅沢な事もそぎ落としていますが、何かそれが逆にとても贅沢で美しく感じられます。

何よりも「人が住む」事の根源的なものが感じられるんです。

だから、設計がまとまらず(その家の中心が見つからず)袋小路に陥ったりすると、たまに古い民家を見に行って頭をゼロにして考え直したりします。

大学時代は神奈川の川崎市にいましたから、多摩区の「日本民家園」。和歌山市に戻ってきてからは、「紀伊風土記の丘」。(設計事務所時代は特にココっていうのはなかったですね~)両方とも古い民家が何軒も移築されていて、勉強するにはなかなか便利です。

下の写真は「紀伊風土記の丘」で撮ったものです。

P1000394 P1000397

↑江戸時代の民家。軒(屋根の先)がかなり低い。雨風を防ぐとともに、建物が低くどっしりと感じられます。どうです、外観デザインもカッコ良くないですか?

P1000408 P1000400

↑内部は暗いですが、とても落ち着いて、何か安心感があります。屋根に包みこまれている感じがするからでしょうか?ここで生活するのはなかなか大変ですが、この「落ち着き・安心感」や「質実剛健さ!?」は今の建物にも上手く取り入れたいものです。

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
率直に「いい家」ですね。 (あつき ちしお)
2006-11-23 00:45:10
率直に「いい家」ですね。
日本人たるもの、これを「いい」といわずして何をいいと言わしめるのでしょう。
僕は大好きです。

こんな建築は夢物語りの中だけになっていくんでしょうね~。

寂しい限りです。
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僕も大好きです。 (hiro)
2006-11-23 00:57:12
僕も大好きです。
取り壊される古民家を、別の所に再生する取り組みもありますね。それに取り組まれている方とお話させてもらった事あるんですが、とても素晴らしい方でした。
何とか現役の住宅として残していって欲しいですが、僕はこういう建物の心を勉強させてもらって、今の建物に少しでも活かせられる様に努力したいですね。
精進しないとです。
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良いですね~ (sugioka)
2006-11-23 08:30:08
良いですね~
私も大好きです。

このようなつくりは大地が呼吸するのを妨げないため、室内の環境を良い状態で維持するのにとてもよいのです。

囲炉裏を使うと、屋根の上部全体から煙が染み出すように上がっていくのですが、知らないと「火事」にみえてしまいます。

北海道にはこんな家は、ほとんど残っていませんからなかなか見る機会がないのが残念です。
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sugiokaさんこんにちは。 (hiro)
2006-11-23 12:58:07
sugiokaさんこんにちは。
まさしく「自然と一体」な暮らしですよね。
その地域で取れる材料・その地域のコミュニィティで直せる仕組み。気候風土に合った合理的な考え方。
今失ってしまった、素晴らしい物が一杯詰まっていますよね。
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んー ぱっと見、近畿に多い「前座敷三間取り」と... (kumaotoko)
2006-11-24 00:37:00
んー ぱっと見、近畿に多い「前座敷三間取り」とか思ったら、HPで調べたところ「二間取り」みたいですね。
めずらしい。
江戸時代とされてるけど、かなり古い方のようなそうでないような・・・。
近畿に多い垂木構造なんだけど、見事なちょうな梁が・・・。
しかもHPによると奥のナンドの方に炉があるらしい。
通常は前の広間のほうに炉をつくって、そこが客間兼居間になるはずだが・・・。
興味深いですね。
そして、土間に入っていこうとしてる女性。hiroさんの写真撮影当時の彼女だろうか・・・。
「おい、写真に入るじゃんか、早くどけよ」って言えずにシャッターを押しているところから、まだ付き合いはじめだろうか・・・。
興味深いですね。
(うそでもいいから、別の客だなんて言わないで!)
いかん。又、わけのわからない文章をしかも人のブログのコメントに書いてしまった。確実にちしおさんに怒られる・・・。
と言うことで、大学時代、日本建築史を専攻していたおちゃめなkumaotokoでした。

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う~ん、するどい・・・まさかそんな指摘があると... (hiro)
2006-11-24 12:59:21
う~ん、するどい・・・まさかそんな指摘があるとは。。。。
けど、おしい。実は嫁さんです。。。怖いので「どけっ」なんて言えません。
建築を見だすと、僕、なかなか建物を離れないので、怒られるんですよね。。
建築は1人で見にいかないとです。
kumaotokoさんみたいに、民家の専門知識はないので、ゴメンナサイ、話についていけません。。
いつも、空間を楽しんでくるだけなので・・・偉そうな事言って、お恥ずかしい限りです。。



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kumaotokkoさんも、「いける口」だったんですね~。 (あつき ちしお)
2006-11-25 00:23:04
kumaotokkoさんも、「いける口」だったんですね~。
しかし、想像逞しいというか・・・
一体どこを重視しているのか・・・

でも、こういう人は「好き」です!

僕は、脱線が大好きです!
でも、脱線されるのは「大嫌い」です!
僕って「自己中」じゃないよね!
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自己中でしょ。。。。 (hiro)
2006-11-25 14:15:47
自己中でしょ。。。。
いや、いやいや、マイペース・・マイペースという事で。
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なーんだ嫁さんですか。 (kumaotoko)
2006-11-25 14:50:05
なーんだ嫁さんですか。
つまんないの。
って、うそです。うそ。
ちしおさん、そうです。ぼくは想像逞しいというか、妄想癖があるんです。
「子供が親にわからず子供部屋に出入りするとなんかさみしいですから・・・。階段はリビングにつけたいんですが・・・。」
なんて、施主さんに言われたら
「でもそれだとお子様が大きくなられて、自分の部屋に女の子を連れ込むときちょっと不便ですよ・・・。」
なんてことを言っちゃいそうになりますね。
あっ、全然話が脱線してる・・・。

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