たまにはリフォームの現場などをご紹介しましょうか。
弊社は150年近く家づくり業を続けている会社ですから、当然永年お付き合い頂いているお客様が多くいらっしゃいます。2代3代と代替わりしてもうちの祖父や曽祖父が携わったお家を大切にしてくださり、未だに私たちを可愛がってくださるお客様、本当にいつもありがとうございます。
当然そういうお客様お得意様のお家の「直し」や「家族構成が変わってのリフォーム」というのは、常日頃から良く仕事をさせていただいております。
このBlogに取り上げるのは、写真を撮るタイミングやプライバシーの問題もあるから、新築やリノベーション(大型リフォーム)がほとんどになってきますが、戸や建具を直したり、水漏れや雨漏りを直したり、おトイレや風呂を替えたり、畳を板の間に替えたり、窓を替えたり、内装を綺麗にしたり段差をなくしたり。
今日は取り上げさせていただくのは、少し違って、弊社で建てたお家(築40年位)を買われたお客様のお仕事。そういえばこういうパターンのお客様も多くいらっしゃいます。
当然お家は住み継いでいけるケースばかりでなく、仕事の関係や、相続、またお子様が地元を離れてそちらに行ったり、また後を継ぐ方がいないケースなどもあります。
代が変わっても可愛がっていただけるのはもちろんのこと、持ち主様が変わってもまたうちにお家のお世話をさせていただけるのは、本当にありがたく、大変うれしいことです。(ほとんどは、売るお客様が買うお客様に、「この家を建てた大彦さんはまだやってるから、何でも相談したら良いよ」っておっしゃってくれてるわけです。ありがとうございます)
そのN様家、「耐震改修リフォーム」中です。
今回は古くからお付き合い頂いている構造設計のWさんのお力を借りて、国の指針を用いて、構造計算を行い、地震に対しての評価をしたうえで、構造補強工事中。
実際計算をして頂いて、色々調査をした結果、Wさん曰く「しっかりしてるし、やらなくても良いんじゃない?」とご意見頂戴しまして、計算書とともに報告しお客様のご判断を仰いだ所、「やっぱりやりましょうよ」ということで。
ところでこの「耐震診断&リフォーム」
ちょっとお客様方には分かり難い所もあると思います。あまり詳しくはここでは無理ですが、結局は家を丸裸にするわけじゃないし、基礎などの問題もあるから、あくまでも「ベター」を目指さなければならないって所が大きなポイントです。
ベストを目指すのはほとんど不可能。
何もない所に一から建てる新築とは違って、予算の問題もあるし、いくら構造的に良くなるからと言って、窓を大きくつぶして暗い部屋にするのが良いのか?という問題もあるし、デザインというか見た目をまるで気にしないのも悲しいし、壁を取り壊しながらの工事だから手が入る入らないなどの施工性の問題から出来る事も出来ないこともあるし、もちろん住まいながらの工事ですし、
色々ある条件を複合して、一番ベターな所を決めるってこと。この辺に「家づくり業」の経験値や腕が問われてくるわけでして、もちろん方針はお客様にきっちりと説明・相談して決めるわけですが。
さてでは実際の現場を。
まずは
先ほど述べた計算と色々な判断で補強する壁が決まった後、その壁についてるエアコンを外したり、
補強する壁以外の壁を保存するために、綺麗に布クロスをめくったりします。
次に補強材を入れながら、壁を固めていきます。(今回は耐震だから。伝統工法の場合など、違うやり方もありますよ。更に厚いベニヤ板を使っているのは室内からの補強工事だから。
そうしてまたその上に壁の下地をつくります。(石膏ボード)
大体の場合は補強した部分の壁厚が厚くなってしまし前にでてくるから(室内から補強するパターン。これが一番簡易だと思います。但し、これが出来ない場合もたくさんあり)
前の壁から飛び出た部分の端部(窓の部分など)をどうするか。
床との取り合い(特に畳など)はどうするか。などが難しい部分ですね。
さて、後はこの下地の上に左官やクロスで仕上げれば完成ですが、こうして昔の父や祖父、曽祖父の仕事を壁の中をめくって見るということは…
続きはまた次回。ということで(笑)
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