砂蜥蜴と空鴉

ひきこもり はじめました

がー。

2004年12月18日 | ログ
『偵察小隊より報告。敵兵は200。なおその内半数近くがまともな武装をしていないとの事です』

『そうか。全軍進撃準備』

『へっ、陛下!?全軍と仰りましたが我が軍は総勢一万・・・』

『あん?んなこたぁ知ってるよ。俺の軍だぞ』

『恐れながら・・・いかに戦は水物は言いましても千もあればこの程度の雑兵には十分すぎるかと・・・』

『阿呆が。』

『は・・・?』

『阿呆といった。この戦いの意義を理解しろ。俺たちのしている事を理解しろ』

『は・・・』

『この戦いは征服戦争だ。敵を殺し土地を奪う戦いだ。理解しろ。その意味を。その意義を』

『・・・』

『敵は死に物狂いだろう。だがそれでも千の数には届かぬ気迫だ。

 だがなロンベルト。

 やつらはそれでも戦うだろう。何故か。守るものがあるからだ。

 帰りを待つ恋人が。愛するべき家族が。街から見渡す黄金色の景色が。

 理解しろロンベルト。俺たちはこれよりそれを根こそぎ奪い取る。

 略奪する。征服する。かけがいのない、大切なものを。

 これは戦争だ。やつらに守るものがあるというのなら俺には全てを手にする覚悟がある。

 故に俺は見せる。

 全力という覚悟を。

 全軍進撃開始。

 始めるぞ。200の雑兵に一万の覚悟を見せよ』

『了解ッ!!全軍進撃開始。我らの覚悟を彼らに示せ!!』


むー。

2004年12月18日 | ログ
頭の歯車がギチギチ鳴る。
不協和音。鳴る。ギチギチ。鳴る。

痛くない。鳴る。
足は動く。鳴る。
異常なし。鳴る。

五月蝿い。鳴る。
五月蝿いってば。鳴る。

・・・。鳴る。

ハ。

息を吐く。どうしたってギチギチだ。
間違ってないのに。
決断も行動も。
逃げる事はこの時点での最適解。
そりゃあ、カッコをつけて立ち向かうのも絵になるけどさ。

勝てなければ意味がない。
救えなければ意味がない。

そうだろ先生?
アンタはそう教えてくれた。

結果も出せぬまま英雄になるヤツは自分だけしか幸せにしない。
全面的に支持するよ。

『・・・小僧。何の真似だ?』

『正義の味方。』

『貴様は私にこう言った。結果を残せない戦いなど御免だと』

『勿論』

歯車がギチギチだ。
どうにもこうにも気分が悪い。

だから不協和音を解決しよう。
ロジカルな思考を妨げる正義心を満足させて。
そうして沈着冷静な僕に戻ればいい。

『始めようか中ボス級。まずは結果を、次いでカッコをつけさせて貰おう』