昼間のライブなので、のんびり出かけたら、ほとんどのお客さまは到着されていた。外に出て来てくれたお二人を撮影。
ここでピロシキを渡したのだが、残念・・・。おふたりともパルナスを知らなかった。私はてっきり全国区だと思っていて、日曜の子ども劇場の時の物悲しいちょっと怖いCMとか、やなぎさんとは思い出を共有できると思っていたのだった。あ、でも関西のライブの時に、話のタネにはなると思うので、また使ってくださいね。
開演直前の写真。二人の目線の先は、恐らく階段に座っている相方。
良い笑顔だね、貴ちゃん。
ライブのスタートはピアノとマンドリンのインストOpen Thy Lattice Love、新作フォスターの曲だけ集めたアルバムについて、説明から。このインストは18歳の時に作ったデビュー曲らしい。続いてOh! Susannaをギターとバンジョーで。歌詞はナンセンスソング、というのは私もいつか調べたことがある。
アルバムもそのようになっているのだが、制作年代の時系列に沿ってライブも進む。ミンストレルショーの説明などを交えながら、次はAngelina Baker,
貴ちゃんによると、『ザディコ風のアコーディオンと西海岸風のギター』というちょっと変わったアレンジで。実はぽっとでいじーもこの曲をレパにしているのだったな。
黒人英語のスペルについての説明もあった。そのままだと読めないけど発音してみたら何となく何のことだかわかる、という不思議。で、Camptown Races。東成区だったかで、ゴミ収集車がこのメロディを使っているらしいというのをMCで知った。
カウンター前に陣取っていたのでアップをひとつ。
ドイツの合唱曲をフォスターが英語に訳してアレンジした譜面を売ったという曲、In The Eyes Abides The Heart,ギター1本で。
ここでやなぎさんが珍しく譜面台に歌詞を広げた。珍しく、というか、初めて見たかもしれない。家族にいい顔をされていないということもあり、作者の名前を別の人に5ドルで売ってしまったら、その曲がたいそう売れた、というのがOld Folks At Home、有名なスワニー河だ。
貴ちゃんは、イントロでピアノを、途中からアコーディオンに持ち替えて弾いている。
1stセット最後はMy Old Kentcky Home 彼の曲が差別的だとして一時期アメリカ国内でボイコットされていたことなどを話しながら、実はそうではない、という説もあると話されていた。
前回のデイジーヒルのここでのライブでは、フォスターとカーターファミリーだけでのセットを作ったので、その時もあれこれ復習したなあ。もちろん彼らほどではないが、フォスターとその作品については、他のレパよりは勉強していた。でもやっぱり新たに教えてもらうことがいっぱいある。
休憩時間にチューニングをする貴ちゃん。箕田さん作のコトコトハープはチューニングの微調整ができるようになっていて、工具屋さんに売っているレンチが使えるそうだ。2.5ミリだったかな。
お客さまは窓ガラスに貼ってある各種フライヤーや、壁のポスターに見入っておられる様子。
ソフトドリンクから2杯目はアルコールに切り替えた。
で、2ndセット開始。ギターとバンジョーでOld Dog Tray,続いては、徐々に中流家庭の人が自宅でピアノを囲んで歌うような、パーラーソングを作るようになるフォスターの、これはその中でもかなり有名な曲。日本語のタイトルは金髪のジェニー、だが、実際は明るい茶色(亜麻色?)のジニー、Jeanie With The Light Brown Hairをピアノとドブロで。
フォスターの作る歌の女性は美しくきれいな声で、儚く死んでしまう、というのがパターンだそうだ。どんぐりころころ、ミルキーはママの味、にも似ているという話があった。
日本に彼の音楽が入ってきた経緯として、明治時代に学制ができて以来、学校教育に取り入れられたというのがあるらしい。私が学校で働いていたのは4年前までだけど、その時中学校の音楽の教科書には確かに彼の曲が載っていた。昔は皆、何曲かふつうに歌えたもの。
何か辛いできごとがあるとアメリカではたくさんの人に歌われる曲、とHard Times Come Again No More、私も去年の春以降、歌う機会はすごく減ったけど、その中でもこの曲をやる確率はとても高かった。
お酒について歌った歌はこれひとつらしい。Comrades,Fill No Glass For Me、友よ、もう僕のグラスにお酒を注がないでくれ、自分のことを歌っていたのかな。
譜面台!やっぱり違和感。
この後、フォスターは極度のスランプに陥るそうで、1856年には1曲しか発表していない。1曲しかないにもかかわらず、飽きられてきたのか評判は良くなかったそうだ。でも私は大好きな曲だけどなあ。Gentle Annie
Old Black Joe、モデルがいたらしい。奥さんのお父さん(医者)の助手の黒人男性。アコーディオンとギターで
その頃、フォスターはお金に困って、版権を売ってしまった、でもそのお金もどんどん減って、出版社に近いニューヨークに移り住んで、曲を作って売ろうとしたけど、その時点では既に時代遅れとして相手にされなかったらしい。安く買い叩かれて、もらったお金はその夜のお酒に消えた。曲はたくさん作ったが、全く売れなかった、そんな時代が1860年以降。次の曲は、よしだよしこさんの『お休み愛しい人』の元曲、Slumber My Darling、
37歳の若さでこの世を去ったフォスターの最期については、私もライブのMCで時々話すけど、残されたものは数枚のコインと5つの言葉を書いたクシャクシャのメモだけだった。その5つの言葉が、今回の彼らのアルバムのタイトル、Dear Friends And Gentle Hearts。同名の曲をデイジーヒルも歌っている。
ライブの最後はピアノとギターでBeautiful Dreamer
コロナで動きが全く止まってしまってから、一番困ったのはMCができなくなっていたことだったそう。ふたりで同時に喋ったり、タイミングが合わなかったり・・・。直接目の前にいる人たちに向かって演奏できる、ということが本当に幸せだと心から思った、と貴ちゃん。
アンコールは、「いつもの曲やります」、とAngel Band
ライブが終わっても、誰も帰ろうとしない。それぞれ久しぶりに聴けた思いで立ち去りがたかったのだろうな。外に出てやなぎさんを囲んでお喋りしているお姉さまたち、「なんかやなぎさんが怒られてるみたい。」と私が言ったら、それっぽくポーズしてくださった。
記念撮影。早くみんながマスク外してお話したいね。
男性陣にも入ってもらって。
自撮りにトライするH子さんを激写してみる。
ようやく腹ごしらえ、の貴ちゃん。お店自慢の卵サンドとオムライスを、ふたりでシェアしてた。
録音を聴き返しながら、ようやくブログまとめたけど、実はこんな中身は皆ブックレットに書いてある。私がやっつけで書いた文章よりよっぽど丁寧に、わかりやすくあるのでCDを持ってはる人には不要な説明だったと思う。でも、CDのとおりライブも発表年順に並んでいて、楽器を持ち替えるのはいつものことだけど、それもリアルに見て聴いたものを書いたので、記録としては、まあいいかな、と思っている。
実はデイジーヒル、同じねいろかふぇで前回やったライブは、カーターファミリーとフォスターだけ選んだライブだった。私たちも好きなのだよな~。そのライブの様子はこちら。
やぎたこのお二人とは、たぶんもうすぐまた会える。楽しみだ。
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