今月の特集は弾道ミサイル潜水艦の拡散です。
基本的には弾道ミサイル原子力潜水艦(SSBN)を示していますが、
現在は潜水艦弾道ミサイル(SLBN)を搭載可能な潜水艦にも拡散しています。
SSBNはアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、インドが保有、
SLBMでは北朝鮮、韓国、が加わります。
しかし、運用できているのはアメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国です。
弾道ミサイルの定義としては「長射程」、「高速」、「高々度」などの特徴を有していますが、
最近では「射程」が短いもので数十km、長いものは1万km以上です。
潜水艦も原子力から通常動力までとなっていますが、通常動力ではシュノーケル使用まで、
浮上しなければならないので、探知される可能性が広がります。
野木氏は「SLBM発射の技術 発射指令から着弾まで」を解説されていますが、
発射指令をどのように受信するかについては
極超長波から超長波VLF帯域で受信されているとのことです。
発射深度は公表されていないが、
「潜望鏡深度」まで浮上してから発射されるのではないかとのことです。
この様にただ、発射に成功したからと言って体制が整っていないと、パトロールはできません。
そして能勢氏による「どうなる!? 海上自衛隊のVLS搭載潜水艦」
について解説されていますが、
現在搭載されているのは「ハープーンUSM」、
次に「トマホーク対地巡航ミサイル」そして開発中の「極超音涑誘導弾」です。
これらのミサイルをVLS搭載するのですが、
課題はどのミサイルを何の目的で、何発搭載するかについてはこれからとのことですが、
一番必要なのは目的と運用方法を吟味して開発しなければ、意味がないと思います。
井上氏も「北朝鮮SSB vs 海自イージス・システム搭載艦」の中で、
全体状況を把握してどこに重点を置き、
リソースを配分するかを考える必要があると解説されておられます。