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音楽と船の日記

日米間の光海底ケーブルについて

2019年11月24日 | 日記
日米間の光海底ケーブルの現状

SNSでNTTグループのアメリカ-日本-フィリピンを結ぶ大容量光海底ケーブル「JUPITER」の建設中の記事を見て、
今年に読んだ「通信の世紀」を思い返しました。
現在太平洋上には沢山の海底ケーブルが敷設されています。




1980年代では同軸ケーブルでのルートはアメリカ~ハワイ(ハワイ1.2.3.英連邦太平洋1)~
グアム(TPC1.2.OLUHO)~日本等と敷設していて、アメリカが管理していました。
しかし、光通信の技術が進んで、今後は光海底ケーブルに移行することが各国及び通信会社で検討され、
どのルートで行うか綱引きが行われました。
その結果、1990年代に二つのルートが実施されました、
一つは従来のアメリカ~ハワイ(ハワイ4.5)~グアム(TPC3)~日本等とアメリカ~日本(TCP4)が出来ました。
従来のルートはKDDI丸とAT&Tのロングアインズ号で敷設、TCP4はKDDIのオーシャンリンクで敷設しました。
このことは衛星通信事業者に多大なる影響を与えて衰退していきます、特に品質の問題があると思います、
自分はアメリカに住んでいる妹と電話で話をしている時に衛星通信は音がひどく歪んでいて、聞きづらかった。
この時は回線の利用は音声通信が主たる目的でしたが、
通信の自由化とともに世界は通信土業者の構造が変わってきました。
その国際通信事業者としてそれまでの日本はKDDI、アメリカはAT&T、MCI、ワールドコム、
イギリスはBT、マーキュリー、等が参入して、
日本国内は電電公社からNTTへ民営化、DDI、JT、TWJが参入してきました。
そして国際通信の需要拡大と無線通信の世界が進んでいました、
ここから一気に通信の世界が変わってきます。
そしてインターネットの普及が進んできて、通信事業者に変化がでてきます、
日本ではNTTグループ、KDDI、ソフトバンクグルーブの
3社が電話通信、携帯電話、インターネットを占有しています。
海外ではアマゾン、グーグル、マイクロソフト、フェイスブック等が光海底ケーブル敷設に参入してきて、
プライベートネットワークを世界中に構築していっています。
それは回線容量不足が深刻な状況に陥ってきたからです。
そこで新たなる光海底ケーブルの要望が高くなり、
2019年の現在ではこれからも回線ルートは増設されていきます。
日本~アメリカ 既設ルート回線種別
PC-1
Tata TGM Pacific
New Cross Pacific
Trans Oacific Express
FASTER
Japan-U.S.
Unity/EAC Pacific
日本~アメリカ構築中
JUPITER
Pacific Light Cable Network
Hongkong-Americas
Bay to Bay Express
これ以外にも太平洋上には多数のルートがあります。
上記の内から3ルートについて記載します。

Unity/EAC Pacific
KDDIは2月26日、Bharti Airtel Limited、Global Transit、Google、Pacnet、SingTelと共同です。
Unityは千葉県千倉とカリフォルニア州ロサンゼルスを結ぶ、総延長約1万kmの光海底ケーブル。
Unityは、最新のDWDM(高密度波長分割多重方式)技術を利用し、最大7.68Tbpsまで容量を拡張することができる。KDDIでは、これにより急増する日米間の通信や、大容量化が進む企業間通信などに対応できるとしている。

FASTER 
~世界最大規模60Tbpsの大容量光海底ケーブルを敷設~
日米間の海底ケーブルとして初めて毎秒100ギガビット(100Gbps)の最新の光波長多重伝送方式を採用しています。
また、NECが日米間を単独で敷設する初の光海底ケーブルプロジェクトです
日本側は、当社の千倉第二海底線中継所 (千葉県南房総市) および南志摩海底線中継所 (三重県志摩市) の
2ヶ所に陸揚げし、冗長化を図るとともに、既存のUnityやSJC等の光海底ケーブルとシームレスに接続します。
千倉第二海底線中継所は、津波の影響を受けない海抜約28mの高台に位置する新たな海底ケーブル陸揚局で、
大規模震災に強く、米国・アジア方面への国際通信の重要なハブとして機能します。
KDDIが日米間の最初の太平洋横断ケーブルであるTPC-1の運用開始から今年で50年を迎え、
海底ケーブルは日本の国際トラフィックの99% (注4) を収容する重要な社会インフラとなっています。
KDDIは、「FASTER」への出資を通じて、今後ますます増加することが予想されるアジア、
太平洋地域の通信需要に対応し、これまで以上に信頼性の高い通信サービスを提供していきます。

JUPITER
2017年10月、NTTグループは、ソフトバンク、Facebook、Amazon、PLDT(フィリピンの大手通信事業者)、
PCCW Global(香港の大手通信事業者)の6社からなるコンソーシアムを設立し、
アメリカ-日本-フィリピンを結ぶ大容量光海底ケーブル「JUPITER」の建設に着手、
現在は2020年3月の完成を目指し、海洋の敷設作業を進めています。
「JUPITER」は、日本・アメリカ・フィリピン間を結ぶ総延長約14,000kmとなる大容量の光海底ケーブルです。
日本では「志摩陸揚局(三重県)」と「丸山陸揚局(千葉県)」、フィリピンでは「ダエット陸揚局」、
米国ではカリフォルニア州ロサンゼルスに陸揚げします。
「JUPITER」と、NTT Comが保有する既存の国際海底ケーブル(ASE、APG、PC-1など)を組み合わせることで、
アジア主要都市とアメリカを結ぶ3ルートの冗長構成が可能となり、
より安心・安全なグローバルネットワークの構築を実現します。

参考図書 通信の世紀 大野哲弥 著書

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