2024年度に新千円札の顔となる北里柴三郎については漠然と感染症学者として認識していましたが、
本書を読んでその功績については驚きました。
著者は新型コロナウイルス感染症の報道を報じた時に北里柴三郎事が脳裏にうかんだとのことです。
彼の生涯を通して感染症と闘った記録として評伝ノンフィクションの決定版としては、
大変読みごたえのある本でした。
本書の中で、海外での彼の評価は高く多くの大学から勧誘がありましたが、
彼は帰国しますが、帰国後、彼の待遇は東大との対立で干されてしまいます。
このことは現在の日本での状況と同様なことがこの時代でも起こっていたことには愕然としました。
日本人の優秀な研究者、開発者が海外に出るのは
日本での派閥、利権、官僚制度等の弊害が続いていると思いました。
彼の功績と対しても東大の青山胤通、森鷗外は最低の人物であることが分かりました。
私利私欲と大学の利権だけを追い求める行動は現在の東大の状況と同じであることが分かります。
彼の様に、ひたすら学問にうちこみ、研究者としての信念を持ち、
外部からの圧力にも屈しず、国民のために突き通した生き様には敬服するしかありません。
このことは今の政府のコロナウイルス対策でも同様に
御用学者、政治家の無知がどれだけ拡大に歯止めがかからなかったことで、証明されています。
北里柴三郎であればどのような対応されたか知りたいところです。
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