引き続き、今年のマイベストシングルでございます。
レヴューを書いている段階で、ことシングルに関してはアイドルが全てを占める可能性もあるなと思っていました。
実際にチョイスしてみたら、見事にアイドル三昧(笑)
では、その偏ったセレクトを順不同でご覧ください。
まず、嵐の「迷宮ラブソング」
タイトル曲は、それほど突出して出来が良い訳ではありません(王道の嵐ポップで、決して駄作ではない)が、このシングル(通常盤)に関してはカップリングの3曲がメチャメチャ素晴らしかった。
これほどクオリティの高いカップリングは、嵐史上でも最大級に評価できるのではないかと。
多彩な曲調と、軸のぶれないアレンジ。フックの効いたポップなメロディにヤラれてしまいました。
ちなみに、タイトル曲の出来でいえば「Lotus」の方が高評価。
久しぶりに出た“攻めてる”シングル。
ソリッドなバックトラックと疾走感溢れるストリングス。様式美を感じる構成も素晴らしかったです。
次は、Tomato n'Pineの「旅立ちトランスファー」
アゲハスプリングスという音楽集団の力量を十二分に感じたシングルでした。
王道のトマパイサウンドと、美味しいフックを忍ばせたキャッチーなメロディライン。
2曲目の「10月のインディアン」のサビなんかフラフラしちゃう(笑)
ちなみに「なないろ☆ナミダ」も捨てがたい。
タイトル曲は、安心の“正調トマパイ節”で、パフィーの「渚にまつわるエトセトラ」の秀逸なカヴァーと、ストック・エイトキン・ウォーターマンを彷彿とさせるエレクトロアッパー「FAB」を含む充実のシングル。
さらにアイドルは続きます。
東京女子流の「Limited addiction/We Will Win!-ココロのバトンでポ・ポンのポ~ン☆-」
これほどまでに、アイドルの楽曲クオリティは高まったのかと感じた“目からウロコ”のシングル。
松井寛のアレンジセンスが光るタイトルチューン。長岡成貢の書いたメロディと、ポップの真髄を感じるアレンジに脱帽のカップリング。
どこを切り取っても美味しい部分にあたるという見事な作品です。
でも、「Liar/W.M.A.D」も素晴らしいんです。
こんなに名曲を連発されると、個人的には心配になっちゃう。
このクオリティ保てるのか?みたいな(苦笑)
しかし、彼女たちはそのハードルを軽々と越える。
「Limited~」よりも更に捻りの効いたメロディラインは、土方隆行のギターを生かしたアレンジによって名曲へと昇華する。
4つ目は、LinQの「ハジメマシテ」
九州の地方アイドルにまで、アイドルチューンのハイクオリティは伝播していました。
楽器の音色とフレーズを最大限に生かしたバックトラックが、兎にも角にも秀逸。
古のファンクディスコテイストを感じる音作りが琴線に触れまくりでした。
最後は、アイドル以外から(笑)
高橋優の「福笑い/現実という名の怪物と戦う者たち」
こんなにも、このテのシンガーソングライターにハマった経験は無い。
彼のヴォーカルの魅力に取り憑かれ、メロディを書く才能にも惹かれ、そのインテリジェンスに好感を持ち、ずっと買い続けています。
このシングルは、彼の代表曲だと言って良いでしょう。
実に力強くシンプルなメッセージを、鬱陶しく感じさせずに歌う。
それは、彼のポテンシャルの高さを物語ろうというものです。
最後に、Perfumeのシングルも入れたかったんですが、アルバム楽曲としての印象が強くなってしまったので、アルバム編の方に(予告だねww)
総じて、アイドルチューンの質の高さを痛感した一年。
やはり、ブームで楽曲が沢山リリースされると、クオリティも飛躍的に上がるってコトでしょうか?