この記事を書くにあたって、カテゴリーを新設しました。今まで何本も記事を書き、ことある毎に大好きだと公言していたのにカテゴリーを作っていなかったというのは失態でした。
そのカテゴリー名が、このアルバムを作った彼女です。
つるうちはな
『サルベージ』
2019/10/23リリース
日本コロムビア
COCP-40964
例によってMVからどうぞ。
いい意味でラフ。研磨しすぎてない生々しい質感。メジャーレーベルなら普通ならもっとキレイに仕上げそうなもの。しかし溢れるエネルギーとセンシティヴな感情を共有するこの歌をそのまま世に問うスタッフの判断に敬意しかありません。彼女の歌とはこういう世界なのだと一発でわかる。
そう、私の大好きな歌をたくさん作ってきた“つるうちはな”はメジャーからアルバムデヴューをしました。日本最古参のレコード会社、日本コロムビアから。インディーズの時に彼女を知ったのは2005年の暮れ。それから14年してメジャーからCDが出るとは。それも彼女らしいといえばそうなのですが。
とにかく普通に収まらない存在。それでいて普遍的な魅力がある。
アルバムの中には、湯浅篤さんやタカユキカトー、タカタタイスケ、シュノーケルの西村晋弥といった、今まで関わった様々な仲間が参加しています。歌詞もメロディも今までの集大成でありながら未来を感じる仕上がり。素晴らしいです。彼女の歌には好き嫌いがあるとは思うのですが、一度好きになったら多分一生抜けられない魔力がある。その源泉はやはりメロディメイカーとしてのポテンシャルだと感じています。おそらく歌詞の世界やエネルギッシュなパフォーマンスに惹かれる人も多いと思うのですが、改めて思うのは私にとって“つるうちはな”はメロディとコードの人なんだなという事。いい意味で手癖があるキャッチーな鍵盤のフレーズと、フックの塊のような歌メロが生み出す楽曲の魅力はこの国のポップスの希望です。
すべての曲がレコメンドに値しますが、特にグッときたのは「ハレルヤ-新約 Ver-」です。間奏のコーラスに涙が溢れます。
どうか、この音楽が一人でも多くの人の心に届きますように。