前回の嵐「愛を叫べ」のレヴューは過去最高のPVを記録し、自分でもびっくりしております。
今回のレヴューは週に50万枚を売り上げる彼らとは比較できませんが、音楽としては同じ様に大切な存在である彼女が久々にリリースするコチラ。
「あいゆうえにい」
2015/9/11リリース
ツルウチ社
TSURUUCHI-001
つるうちはなちゃんとの出会いはもう10年くらい前。当時親しくさせてもらっていたガールズポップのレヴューサイトがきっかけでした。
それから、彼女がリリースするものは可能な限り入手し、そしてレヴューを書いてきた。
その度に言ってきたのは、彼女のメロディメイカーとしての才能。そしてポップソングの作り手としての重要性。
これだけフックの効いたポップスを作り続けられる存在は、今のJ-POP界隈を見渡してもなかなかいない。
そんな彼女が約3年ぶりにリリースした音源がこのシングルです。
満を持して、なのか苦労に苦労を重ねて、なのかはどっちでもいいんです。この名曲が世に送り出されたという事実だけで喜ばしい。
今回のアレンジャーはアイドルユニット“あヴぁんだんど”を手掛けるteoremaaこと佐々木二郎くん。プログラミングとミックスも手掛けていますし、カップリングのリアレンジも。
コレがもう見事なお仕事で。混沌としたものの中から髄をすくい上げる様なサウンド(自分でも何言ってんだかわからないですw)で、たちまち曲世界に没入させられる。
エッジが立ってたり、アンビエントだったり、幻想的だったり、やけに生々しかったり、1枚のシングルの3曲の中で印象が交錯しまくる。
その全てが3分前後の楽曲。ポップミュージックは3分間の魔法、を体現するはなちゃんと佐々木氏のコンビは、来年3月に出るというアルバムでも新たな音世界を見せてくれるでしょう。楽しみで仕方が無い。
今回の参加メンバーは前述のteoremaaに加え、ギターが鈴木慶一や矢部浩志とも活動するkonore嬢、ベースと録音はYUKIや乃木坂46やいきものがかりとの仕事で知られる湯浅篤、ドラムは→SCHOOL←の角谷正史という面々。言うまでも無くピアノはつるうちはなちゃんです(笑)
リード曲の「あいゆうえにい」は、今までずっと聴いてきたはなちゃんの歌の集大成の様な疾走するピアノポップ。鍵盤フレーズのフックの強さは更に磨きがかかり、ヴォーカルの強さや表現力も過去最高かもしれません。まだまだ先に何かがある。そう思えるシングル。
オフィシャルウェブショップでも、ライヴ会場でも、iTunesでも、とりあえず入手して聴いて欲しいです。彼女が音楽をやっているコトは、私の中では日本のポップスの希望だから。彼女の歌が一人でも多くの人に聴かれて、そして好きになってくれる人が増えていったら幸せだなと思うのです。