SMAPの解散という話に特に言及することはないと思っていました。
私は彼らだけを熱狂的に応援するファンという訳ではないし、そんな事を語る資格も情報も持たない。
ただ、こんなタイミングだからこそ少しだけ彼らの楽曲について書きたいなとも思わされている。
アルバムや8センチシングルはそこそこ持ってたりしますが、彼らのマキシシングルはここに挙げた3枚以外は殆ど持っていなかったりします。それは、彼らのシングルで自分の趣味に合うものが「LET IT BE」以降は少ないという事を意味しています。彼らの音楽の中で自分にとって大事な作品の大半は2000年までにあります。
しかしこの3枚に関しては、そうやって時代でスッパリ切り捨てる事ができない名曲。この3曲は彼らが残してくれた宝物として聴き継いでいかなければいけない楽曲なんだと思うのです。
ファンの方々や、その趣旨に賛同されている方が“お花摘み”に勤しむ事は決して否定しません。あの曲を好まれる方が多いのも承知していますし、記録への拘りだったり資源と労力の集中化の必要性も十分理解できます。ただ、少しだけ思うのはこの曲たちも、もっと沢山の方々の手元にあって欲しいなということ。もっと日常的に聴かれて欲しいなと願うこと。こんなにカッコいい音楽が“世界に一つだけの花”の10分の1ほどの売り上げしかないという事が私にはモヤモヤするのです。
単純に私が“世界に~”が嫌いだというのもありますが(苦笑)、あの曲が彼らの代名詞の様に買い集められる事に違和感があったりします。SMAPの洒脱でオトナなカッコ良さとグルーヴを体現しているこれらの曲を、もっと広まって欲しいなと思うのです。
もちろん、彼らの魅力的な曲はこの3曲以外にも山の様に存在します。普通なら一生かかっても何曲かしか出会えない様な珠玉の名作が彼らにはあります。それだけで音楽をリリースする立場として幸せな事はないと思います。こんなにもずっと楽しめるアイテムを抱えている歌い手が、今いったいどれくらいいるというのか。
とりあえずマキシシングルの中で私が大好きな3曲、
Face 2 fAKEの生み出した最高傑作と思しきアッパーグルーヴ「LET IT BE」
個人的には剛くんのヴォーカルが覚醒したと感じたクールファンク「シャレオツ」
椎名林檎&村田陽一が作り出すカッコいい大人とはこうあるべきと指し示す「華麗なる逆襲」。
これらの名曲がもっと沢山の人の手元に残ると嬉しい。もっともっと聴かれると嬉しい。
SMAPという存在が、こんなにもカッコいい音楽をやってるんだという事をもっと世に知らしめる為に。