家内が「ガールズアイドルのレヴューを書くとPVが下がるよ」と忠告するのだが、今回は書かざるを得ない。
たかだか1日数百のビューしかない弱小ブログだが、それでも書かないといけない。
そんな気にさせられる存在。それが彼女たちだ。
「女はそれを我慢しない/ビーニアス/lonesome X」
2015/11/18リリース
エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ
AVCD-83397/B(初回生産限定盤)
考えてみれば、バニラビーンズのレヴューを殆ど書いたことがない。さっき検索してみたら『Def&Def』を書いただけだった(苦笑)
でも、CDはけっこう買ってる。とはいっても『バニラビーンズⅢ』以降ご無沙汰だったという申し訳ない事実もあったりして。
楽曲クオリティの高さは定評あるし、彼女たちのイノセントでノーブルなヴォーカルの心地良さも良い。しかしながら、何かのタイミングで購入に至らなかったりという事が起きてしまっている(苦笑)
そんなフワフワした状況が彼女たちに、この窮地を招かせてしまったのかもしれないと思うと・・・・
このシングルと次のアルバムの合計出荷が1万5千枚を超えないとバニラビーンズは解散するそうです。いわゆる解散商法ってヤツですか?
個人的には、そんな大嫌いなマーケティングに乗せられるのは本意ではありませんが、彼女たちを失いたくないという気持ちの方が勝る。
少しでも、小指の爪の先ほどの助力でもいいから彼女たちの為に、そんな思いでレヴューを書いています。
「女はそれを我慢しない」を聴いて、“彼女たちに合ってない”とか“イメージじゃない”とか言ってる人もいますが、私は大好きです。
まぁ、私が松井寛さんのサウンドメイクが大好きだというのもありますが、この超グルーヴィな打ち込みとバニビの歌のマリアージュは意外なほど魅力的。
イントロから炸裂するCharの「Smoky」ライクなフレーズと竹上良成のサックスがカッコ良すぎてシビれるし、Bメロのフックの強いメロディが大好き。そして間奏のサックスソロが絶品過ぎて何度でもリピートしてしまう。ちなみに、バックでうねるグルーヴを醸し出すギターは是永巧一。コーラスのENAさんは今回の山下達郎ツアーでバックコーラスされてる方かと。
「ビーニアス」は、ももクロの楽曲でもお馴染み大隅知宇の楽曲。そういえば全体的にももクロっぽい楽曲だわ(笑)演奏陣は、ドラムが最近色んな所でひっぱりだこの髭白健。バニビとも付き合いの長い堤博明が骨太なギターソロを聴かせてくれます。印象的なトランペットは嵐の『Japonism』でも演奏していた中野勇介くんかな?
今回の解散商法を想起させる歌詞を、疾走感溢れるセツナアッパーに乗せて歌うグッとくる一曲。
「lonesome X」は今までのバニラビーンズのイメージを踏襲するクリスマスソング。この曲のギターも堤さんだけど、うって変わって暖かい音色が染みる。コーラスは、UNCHAINや一十三十一とも仕事をしているツチヤナナミさんですかね?色々と自分好みの面子が繋がっているのが窺えて楽しい。
とりあえず、買って損の無いシングルだと思うのです。でも、目標達成はなかなか厳しそうな状況・・・・これだけCDが売れない時代にCDの出荷枚数で解散のジャッジをする。その手法に嫌悪感はあれど、文句言ってる場合じゃない。こんな理由でバニラビーンズが無くなるコトの方が悲しい。
彼女たちの歌はアヴェレージ高いし、ふとした瞬間に思い出して聴き返したくなるし、歌われなくなっちゃうのが勿体ない曲が多い。
バニラビーンズという優れたポップユニットを少しでも長く存続させたい。彼女たちの歌に対する想いをきちんと受け止めていたい。
その為に少しでも力になれないか・・・・このレヴューは、ただその一点で書きました。どうか、目標クリアされます様に。