なんだかんだ言って、不作と思われていた2010年も残り3カ月。
後半~終盤にかけて、いい作品が増えてきた(きそう)
という訳で、オリジナルフルアルバムとしては実に久々の彼女。
つじあやの
『虹色の花咲きほこるとき』
2010/9/8
ビクターエンターテイメント
VICL 63649
『Sweet,Sweet Happy Birthday』以来、ほぼ3年ぶりのオリジナルアルバム。
今回のアルバムのプロデュースは、笹路正徳と彼女。
1枚丸々、単独のプロデュース&アレンジって、もしかして初めて?
全体に、非常に統一感があります。
笹路氏の手法との親和性が高いのか、どの曲もシンプルでありながら聴く側の心にかかる圧が高い。
バックを務めるのは、笹路氏の鍵盤と土方隆行のギター、バカボン鈴木のベースと渡嘉敷祐一のドラムという鉄壁の4Rhythm。この名手揃いのバックが、アルバムのトーンを支えているんだな~って。
そういや、笹路&土方って・・・・・・“マライア”だな~(若い人には解んないぞww)
1曲だけホーンが入ってる曲もあります(山本拓夫、西村浩二、村田陽一を中心とした5管ホーンセクション!)が、その曲も含めて派手派手な感じは無く、実に温かくホッとする12曲が収められた作品。
最近、ヒットシングルを何曲も入れて、ベストかよっ!ってアルバム多いじゃないですか。
シングル乱発して、無理やりに知ってる曲だらけのアルバムにしたりするじゃないですか。
シングルが気に入ってアルバム買ってみたら、アルバム曲が間に合わせの寄せ集めでガッカリってコトもありませんか?(苦笑)
この作品、そういう意味で本当に「アルバム」らしい作品です。
昔、LPレコードを買ってきて、オーディオセットの前でスピーカーと正三角形になる様に対峙して、真剣に聴いてたころの「アルバム」の様な。
あと、あやの嬢のヴォーカルが力強くなったような気がします。
優しいんだけど、押し出しの強い感じがします。
特に「あさきゆめみし」のサビとか大好き。
圧倒的なスキルではなく、声の持つ色や質感がポップソングには大事なんだと改めて思うのです。
そして、彼女の音楽に対する軸のぶれなさが、このアルバムを素晴らしいものにしている、と思うのです。
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YouTube: つじあやの / 花を咲かせる人 【VIDEO CLIP】