...なんだか急に歳を喰ったかんじだ(苦笑)。
今日、うちののっぽくん、中学一年の夏...自らの人生の駒をひとつ、自らの意志で、それも自力で、前に進めた。
とても個人的なことだけれど、忘れないために、これは書き記しておかなくちゃと思う。。。
ぼくは仕事の合間の休みは演奏でいつもおらず...小学二年の時、かみさんがずっと相手をして、二人で始めて覚えた将棋。
いつのまにかハマって、どんどん腕を上げて、気が付いたらもうかみさんなど相手にならなくなってしまっていたんだよね。
阿佐ヶ谷には棋友館という、素晴らしい子供向けの道場があり、そこに通い始めたのだけど、、、それまでの経緯から、夢中になってもせいぜい2、3年だろうと思っていた。
が、一向に飽きる気配がない(笑)。
道場で勝てないことが続いてすこし飽きかけても、またすぐに戻ってゆく。そのうちプロの棋士という職があることを知ったのっぽくん、いつしかぼんやり、棋士になりたいと思い始めたみたいで。
「ほんとうにやるのか?」
との問いかけに、いつも、
「やる」
と答えるのっぽくん。
正直、無理だとおもっていたんだよね。その先に進む手がかりを掴むのは。
大会に出ても、格下の相手にいつもミスして負けちゃうし。
プレッシャーで緊張して、対局中に手が震えるとか言ってるし(笑)。
つい先日も、大会で足が震えちゃったとか言ってるし。
鼻血だすし(爆)。
うちではぼーっとしていて、いつも怒られて。
幾つかの大会では優勝したこともあるけれど、もっと勝てた対局が幾つもあるんだ。
力を出し切ることができたら、そこそこの棋力があることはそれなりに分かっていたのだけど、それが出し切れない。
いつも、肝心な場面で。
そんなことが続いたここ数年。
それでもアマチュアではいつのまにか五段になっていて...無理だと思って訊いても、意志は固い。もちろん、やりたいと言っていることだからやらせてやりたい。
諦めるまでやればいいと思っていた。でも、それ以上のことは、本音では、思っていなかったんだ。
だけど、今日。
この三日間に及ぶガチ勝負の試験を、4連勝でくぐり抜けて帰ってきた。。。
本当に驚いたよ。
自らの意志で、
孤独な戦いの場で、勝利をもぎとってきたんだ。
もう、ぼくにも、かみさんにも、とうにできることはない(笑)。
応援することくらい。
そんななか、自力で結果を捕まえてきたんだ。
世の中天才少年少女ブーム、才能発掘の低年齢化は進む一方。
中一ってのは決してはやくない、むしろ、遅い方。
でも、それはあくまで世の中の物差しだからね。
そんなことより、中一にして、ひとつ自分の道を自分で選び、その戦いにたった一人で立ち向かい勝利してひとつ山を越えてきたことに、、、ほんとうに驚いているし、感心しているのだ。
あどけなかった顔つきが、この三日間でいっぺんに大人になってしまったように感じるよ。
不思議くんで、友達と遊びたくてもうまく混ざれなくて、それでも遊びたいのにやっぱりうまくいかなくて、小馬鹿にされて、寂しい思いもいっぱいしていたはず。
そんな、ただの不思議くんだったのにね。。。
中一にして、すでに自分の道を選択して、歩み始めたのだね。。
それはもう、大人の一歩だよ。
ついこの間までただののっぽくんだったのに。
いや、たいしたもんだ。
もちろん、ほんとうの戦いはこれからだからね、その道に入れるのかどうかわからない。でも、そんなことはもういいよ、どうでも。
子どもたちってのは...こうやって、親の想像をはるかに大きく、いともかんたんに、飛び越えていってしまうんだね。
大会で優勝したって言っても、そりゃ嬉しかったけれど、特段どうということはなかったんだ、いままで。
でも今回は、、、特別だ。
ぼく自身が音楽を志し、その道に進みたいって思ったのは中二の夏。
でも、そこには道筋がなく、ぼんやりした思いだけだった。
結果、その当時思っていたままのことになっているのだけれど、かなりの無駄も、紆余曲折もあった。
いともかんたんに、親を飛び越えていってしまうんだね。
いままで、歳というものを感じることはほとんどなかったけれど...初めて今日、そういうものを感じた気がするよ(苦笑)。
おめでとう!のっぽくん!
さぁ、これからホントの戦いが始まるんだ。。。がんばれ!
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