この夏もコロナ感染者が多かったです。
秋から冬にかけても感染予防が重要です。
腸内フローラを発酵型にして腸管免疫を高める事と、ビタミンDの摂取が重要です。
東京慈恵会医科大学が、2019年4月から20年3月までの期間に東京都内で健康診断を受けた5518人を対象に栄養調査を行なったところ、何と98%の人がビタミンD不足という事が分かりました。
ビタミンDが不足すると「骨粗しょう症」や「くる病」などになる為、昔から骨の健康に重要な役割を持つと言われてきました。
高齢者で骨折、骨粗しょう症の方は、血清中のビタミンD濃度が30ng(ナノグラム)/ミリリットル未満の人が多い事も分かっています。
日本整形外科学会が提唱するビタミンDの基準濃度は30ng/ミリリットル以上と定められています。
健常者を対象とした今回の大規模調査では男女を問わず、ほとんどの人がこの基準を下回っていて、また若い人ほどビタミンD不足という結果が分かりました。
ビタミンDは「骨の健康」だけではなく、私たちの免疫や様々な健康面に幅広く関係しています。
ビタミンDには免疫機能のバランスを調整し、過剰な免疫を抑えてくれる役割があると考えられています。それが心筋梗塞、動脈硬化といった心血管疾患のリスクを下げることにも関係しているのです。
国際共同研究では、アメリカ、フィンランド、オーストラリア、ニュージーランドなどの10万人分のデータを分析したところ、ビタミンDのサプリメントを毎日取り続けた人は癌の種類に関係なく、癌による死亡率が12%も減少しています。
また、免疫が自分の体を攻撃してしまう関節リウマチや膠原病のような病気に対しても抑制効果があり、新型コロナの重症化の要因として考えられている『サイトカインストーム』(免疫暴走)とビタミンDの関係も注目されています。
また新型コロナやインフルエンザは口や鼻、喉などの上気道にウイルスが感染するのですが、そこでウイルスを体内に入れないようにするのが粘膜免疫です。
ビタミンDはその粘膜免疫にも関わっています。
また、私たちの細胞には細菌やウイルスを殺す『抗菌タンパク』を作るのを粘膜レベルで行っているのもビタミンDの働きです。
ウイルスや細菌だけではなく、アレルギーへの初期防御にもビタミンDが大きく関係していると考えられています。
ビタミンD不足の主な原因は二つあります。
一番は日焼けをしなくなった事です。
特に冬は紫外線が少なく、日焼けしませんのでビタミンDの血中濃度が低下しますから、食事やサプリで補う事が重要です。
ビタミンD不足のもう一つの原因は食事の内容です。
食物を通して摂取するビタミンDには、イワシやシラス、サケなどの魚に多く含まれるビタミンD3と、干しシイタケやキクラゲ、舞茸などに多く含まれるビタミンD2の2種類があります。
キノコ類はエルゴステロールという成分を含有していて、日に当てるとビタミンDに変わります。
だから干シイタケはビタミンDの含有量が多いのです。
但、天日乾燥をしないと増えません。
値段の安い干シイタケは熱風乾燥ですので、多少高くても天日干しの商品を購入してください。
ただ最近は干シイタケを調理に使う主婦は少ない様です。
私の家では干シイタケやキクラゲは煮物などに良く使います。
干シイタケなどを使わない人は、とりあえず舞茸やシメジ、シイタケ、エノキなどを買って、パックのままで良いので数時間天日に当ててから調理してください。
ビタミンDはある程度は増加します。
そして魚はなるべくイワシやシラスを食べて下さい。
ビタミンD以外に動脈硬化を予防するDHAなどの栄養素も含有しています。
魚の中ではイワシの含有量が多いです。
その他サケの切り身もビタミンDは多いです。
卵もビタミンDを含有していますが、多少高くても良い餌で育った卵がお勧めです。
稀に、毎日1個食べるとコレステロール値が上がる人がいます。
そういう方は週に3~4個にして下さい。
小魚やキノコ、発酵食品を食べるには、朝は和食がお勧めです。
夜は鍋物が良いですね。
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