何しろ1日1投稿がモットーの瓦版ブログです♪

2014年6月8日の日曜日、YouTubeにgooボタンが付いていたので登録♪
継続は力なり!で内容は投げやりかも笑。

ペンは剣よりも強しの名言を具現化した小説「 不如帰 」とは

2017年06月21日 23時48分48秒 | 歴史上の人物

TOP画像:黒田清輝「 不如帰口絵 」国立国会図書館デジタルコレクションから転載( 保護期間満了 )

あまりにも哀れな犠牲者「 大山捨松 」氏

 YAHOO!急上昇キーワードで、ここ何日か上位に表示されていた「 不如帰 徳冨蘆花 」。( ほととぎす:とくとみろか )

このネタでトレンドブログを早速したためたが、この記事選定は遅きに失して、全然アクセスが集まらなかった~。(^_^;)

それはそうと、この記事を作成していて思ったのは「 ペンは剣よりも強し 」という名言がイギリスに有るのだが、これを地で行く悲惨な出来事を具現化した小説が作家で小説家、徳冨蘆花氏の「 不如帰 」なのであった。

Hototogisu first edition cover cropped.jpg

By 不明 - http://www.sosui.net/hototogisu/kaisetu.htm, パブリック・ドメイン

まず、「 ペンは剣よりも強し 」の言葉を残したエドワード・ブルワー=リットン氏。↓

Edward bulwer-lytton.jpg

パブリック・ドメイン

この名言の意味する所は以下に引用させて頂く。

( 以下「 Wikipedia 」から引用 )↓

「 独立した報道機関などの思考・言論・著述・情報の伝達は、直接的な暴力よりも人々に影響力がある 」

( 引用ココまで )↑

つまりこれは、インターネット・メディアでも言える事なのだがペンで書き記した出版物は戦闘、軍事の武器で有る剣よりも強い「 影響力 」を世の中に与える事が出来る、という意味。

決して悪意は無いものの、これを具現化してしまったのが、「 小説不如帰 」であり、この物語の仲で事実無根の悪人に仕立て上げられ、その影響をモロに受けた被害者が陸軍大将( 元帥 )大山巌氏の後妻、「 大山捨松 」氏だったので有る。↓

Sutematsu Oyama later years.jpg

By 不明 - http://vcencyclopedia.vassar.edu/index.php/Princess_Oyama, パブリック・ドメイン

ざっくりと、あらましをご説明させて頂くと、明治31年に小説家の「 徳冨蘆花 」氏に拠って國民新聞に掲載、上梓された小説「 不如帰 」はフィクションで有りながらも実在の人物をモデルに、していた作品だと言われる。

Tokutomi Roka.jpg

By http://www.minamatacity.jp/jp/ijin/ijin.htm Minamata city's cite, パブリック・ドメイン

不如帰の中で登場人物となる「 浪子の継母 」のモデルが大山捨松氏だった。

その継母はシンデレラの母のように意地悪な人物設定で、肺結核を患い嫁ぎ先から追い返されてきた「 浪子 」を疎ましく思い、邪険に扱って離れに住まわせ浪子は結婚相手の事を慕いつつも死んでゆく、という悲劇のストーリー仕立て。

ちなみに登場人物の悲劇にヒロイン浪子のモデルが大山巌陸軍大将の先妻との間に生まれた長女「 大山信子 」氏であったと言われている。

http://bit.ly/2sYNvuZ

徳冨蘆花氏に拠って描かれた小説に拠って事実無根の悪人に仕立て上げられた大山捨松氏は、あらぬ誹謗中傷の的に、されて不幸を味わった。

誤解の無きように、ここで真実を申し述べるが大山氏の長女、信子氏が嫁ぎ先で肺結核に羅患して離婚させられたのは本当らしいが実際の捨松氏は、そんな信子氏を優しくいたわり、看病するなどして愛情を注いだのだとか。

ちなみに、この話しを知った捨松氏の友人「 津田梅子 」氏は病気を理由に離婚を迫った信子氏の嫁ぎ先の三島家に直接、抗議に行ったとされる。↓

Tsuda Umeko.gifパブリック・ドメイン

蘆花氏は悪意は無かったものの、なぜ小説の中では捨松氏のモデルとなった継母を悪役に仕立て上げたのであろうか?

( 以下「 ウィキペディア 」から引用 )↓

「『 不如歸 』の小說は姑と繼母を惡者にしなければ、人の淚をそゝることが出來ぬから誇張して書いてある 」

( 引用ココまで )↑

この事はトレンドブログでも綴ったが、ネットで例えるなれば要はアクセスを集めて売り上げを伸ばすための戦略なのである。

だが、この問題は作家や出版社のみの責任では無い。

小説で有ることを知りながら勝手な勘違いをしてモデルとなった人物、捨松氏に誹謗中傷の手紙を送りつけた浅はかな民衆にも責任はある。

結局それから19年後、捨松氏が晩年になって亡くなる間際にようやく、公に蘆花氏は謝罪したのだという。


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

小説 不如帰 徳冨蘆花 /出版社:岩波書店価格:605円(税込、送料無料) (2017/6/22時点)

 

今日の締めの和歌を読む♪【 短歌57577 】

「 ほととぎす小説ながら悪者に被害食らった捨松夫人 」

※ 「 しょ 」「 っ 」で一拍【 1文字 】

不如帰 (岩波文庫)
クリエーター情報なし
岩波書店

( 瓦版ブログはamazon.co.jpを宣伝しリンクする事に依って、サイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿