「新潟県中越地震から2年」というテーマで、この一週間各テレビ局や新聞社が特集を組んだ。
山古志、小千谷市塩谷、川口の中山間地の現状と妙見の土砂崩れ現場で救出された男の子の成長ぶりや、復興防災イベント、合同慰霊祭に焦点をあてているメディアが大半だった。
報道している内容はどのメディアも大差はなかったが、2点、非常に不快だと思ったことがあったので触れておく。
■目を覆いたくなる映像
23日夕方(午後5時56分前)の放送にて。(民放)
全村避難の山古志住民が2004年11月に一時帰村したときのVTR。
はじめて家に戻る住民を背後からテレビカメラが追っかける。
いっしょに連れて逃げられなかったペットが気にかかっている住民。
犬小屋の向こうをそっとのぞきながら飼い犬の名前を呼ぶ。
そこにあったのは変わり果てた愛犬の姿。
ごめんね・・・と顔を覆い、泣き崩れる住民。
のぞくシーンと泣き崩れるシーンだけで充分ではないか。
犬小屋の向こうまでうつす必要はあったのか。
たとえうっかりうつりこんだにしてもよくもその残酷なシーンを編集して流す気になったもんだ。
取材に協力してもらっている被災者の気持ちになれば、そんなデリカシーのないことなどできるはずがない。
私はそのシーンを見た瞬間に「うわっ」と目を覆いたくなり、不快な感情でいっぱいになった。
■おまえに何がわかる?
今朝(26日)の某情報番組(ワイドショー?)にて。
山古志の取材は一年ぶりだというリポーター。
仮設住宅から山へ帰った住民にインタビュー。
「なにもないけどやっぱり山がいい。」と小さな庭で家庭菜園をしているおばあさんの笑顔の映像のあとで、国道291号線の橋の絵にデーンとかぶせたのは画面からはみでそうなほどの「700億」というテロップ!
そこでコメンテーターがひとこと。
「あの・・これ・・国や県はほんとに山古志に帰りましょうっていってるんですか?700億なんてつかって無駄なことするよりそのお金を被災者に公平に配分するなり、(被災者を)まとめて平場に移転させるべきだと思いますけどねぇ。」
情けなくなって静かな怒りがこみあげてきた。
でも都会の人間はこういう合理的な考えの人がいるのも事実。
官僚の中にもこういう考えの人は多い。
薄っぺらい取材が露呈したことに本人たちは気づいてないのだろうが、あまりにもお粗末すぎて一日中もやもやした気持ちが残った。
また秋田生まれで豪雪を知ってるO倉さんが反論・解説してくれなかったのも悲しかった。
中越の中山間地の人たちが今朝の番組を見ていないことを祈る。
山古志、小千谷市塩谷、川口の中山間地の現状と妙見の土砂崩れ現場で救出された男の子の成長ぶりや、復興防災イベント、合同慰霊祭に焦点をあてているメディアが大半だった。
報道している内容はどのメディアも大差はなかったが、2点、非常に不快だと思ったことがあったので触れておく。
■目を覆いたくなる映像
23日夕方(午後5時56分前)の放送にて。(民放)
全村避難の山古志住民が2004年11月に一時帰村したときのVTR。
はじめて家に戻る住民を背後からテレビカメラが追っかける。
いっしょに連れて逃げられなかったペットが気にかかっている住民。
犬小屋の向こうをそっとのぞきながら飼い犬の名前を呼ぶ。
そこにあったのは変わり果てた愛犬の姿。
ごめんね・・・と顔を覆い、泣き崩れる住民。
のぞくシーンと泣き崩れるシーンだけで充分ではないか。
犬小屋の向こうまでうつす必要はあったのか。
たとえうっかりうつりこんだにしてもよくもその残酷なシーンを編集して流す気になったもんだ。
取材に協力してもらっている被災者の気持ちになれば、そんなデリカシーのないことなどできるはずがない。
私はそのシーンを見た瞬間に「うわっ」と目を覆いたくなり、不快な感情でいっぱいになった。
■おまえに何がわかる?
今朝(26日)の某情報番組(ワイドショー?)にて。
山古志の取材は一年ぶりだというリポーター。
仮設住宅から山へ帰った住民にインタビュー。
「なにもないけどやっぱり山がいい。」と小さな庭で家庭菜園をしているおばあさんの笑顔の映像のあとで、国道291号線の橋の絵にデーンとかぶせたのは画面からはみでそうなほどの「700億」というテロップ!
そこでコメンテーターがひとこと。
「あの・・これ・・国や県はほんとに山古志に帰りましょうっていってるんですか?700億なんてつかって無駄なことするよりそのお金を被災者に公平に配分するなり、(被災者を)まとめて平場に移転させるべきだと思いますけどねぇ。」
情けなくなって静かな怒りがこみあげてきた。
でも都会の人間はこういう合理的な考えの人がいるのも事実。
官僚の中にもこういう考えの人は多い。
薄っぺらい取材が露呈したことに本人たちは気づいてないのだろうが、あまりにもお粗末すぎて一日中もやもやした気持ちが残った。
また秋田生まれで豪雪を知ってるO倉さんが反論・解説してくれなかったのも悲しかった。
中越の中山間地の人たちが今朝の番組を見ていないことを祈る。
夕方のこの番組、私も観ました。
山古志住民の愛犬(愛猫?)の話。
探すシーンと泣き崩れるシーンは確かに観ましたが、
『犬小屋の向こう』が映ったのかどうかには気づきませんでした。。。
もし本当に映っていたとしたら、残酷ですね。
でも、ほんの一瞬なら私のように気づかなかった人もいるかもしれませんね。
O倉さんの番組は観れませんでした。
いろんな考え方の人がいます。
阪神大震災の時、自分はどうだったか・・・。
ただ、これだけは言えます。
山古志の人は気にしません。
ある人の言葉を借りれば『うちの村んしょはそっげんことで目くじらたてるしょもあんまいねーて。』
どう言われようと、わかってくれる人だけわかってくれればいいんじゃないでしょうか。
帰りたいから帰る。
それだけですから。
某番組を見られなかったので残念!!
というより、「被災者には最低限の生活保護だけはあてがうので、その他もろもろの夢や希望は捨て去れ。」とも受けとられるので悲しい。
ネスパスの講演での、生活保護を受けるために帰るんじゃありません、生活を取り戻しに戻るんです。との言葉が妙に頭に残っています。
山古志も私達の小千谷もそうですが元通りの
(元通りは難しいけど)
普通の生活がしたいだけなんです。
それを願って何が悪いと言うんだろうかと思います。
700億でも人の心や故郷のへの思いは買えません。 まさに都会的ないやらしい発想ですね。たしかに集団移転してもあまる金額ではあるとは思います。なぜに山古志で また角突きを始めたのか 分かってない まったく
どんどん復興してきているけれど、
道路はまだまだ工事中のところも多く、
まだまだなんだな~と思っていたら、
実家に残っている弟が、
「阪神だって10年かかってるんだから
まだまだだこって!」
と当たり前のように言っていました。
そのとおり。
みんなまだがんばっている最中なのに
ひどいコメント・・・
確かに合理的ではないかもしれないけど、
ふるさとを大切に思う気持ちを
踏みにじるのなら、
コメントすんなっっっ!!!
ってかんじ。
レス遅くなりました。
犬小屋の向こうがうつったのは一瞬でした。
いっしょに見ていた家族は気づいてなかったようです。
>山古志の人は気にしません。
>ある人の言葉を借りれば『うちの村んしょはそっげんことで目くじらたてるしょもあんまいねーて。』
そういわれればそうですね。
山の人は自分たちの暮らしに誇りをもっているから
よそんしょに理解されなくたって気にならないのでしょうね。
この2年間で中越の復興に取り組むいろいろな方がたのお話をうかがいましたが、みなさんおっしゃるのは「中越の窮状を都会の人に伝えるのは大変苦労する。伝わらなくてもどかしい。」ということです。
あの番組を見て
「あ~、こんな考え方する人が世の中には大勢いるんだろうな。」
と再確認させられ、彼らの悔しい気持ちが手にとるようにわかりました。
■たかださん
集落(コミュニティ)をひとまとめにしようとかいう建設的な話ではなく、点在する人たちはみんなひっくるめて平場におろしちゃえ、というニュアンスでした。
被災者の思いやそこにうずまく問題点など微塵も考えてないコメントでした。
■ユウさん
国道291号線の開通を山古志の人がどんなに待ちわびていたかなど知る由もなく、「こんな無駄なことを」と言い切ったコメンテーター。そこにはこんな小さな集落のために莫大な税金をかけて・・・という考えがみえて悲しくなりました。
■モモさん
久々にカッチーーンときました(笑)
でも見方を変えると楽になりました。
あの番組らしいな~、ってw
1年ぶりにやってきて絵を撮って、住民にインタビューさせてもらって、それで最後にあんなまとめ方をするとは!(^_^;)
お口あんぐり。
正直びっくりしましたよw
不快な思いを伝染させて申し訳なかったです。すみません。>all
マナーの悪いリポーターやスタッフもいるそうです。
そんな人たちにわかってもらおうなんて思ってもいない、と。
報道がすべてではないと分かってくれる人もいるはず・・・。
テレビ局もそれが仕事だから仕方ないかな、と。
視聴率。話題性。
都会の人が作ってる番組だから、田舎の人の気持ちが分からなくて当然。
それでいいんじゃねぇか~、って笑ってましたわ。山古志の人は。
こっちも都会んしょの考えてることはわからねぇし、って。
また色々話を聞かせてください。
テレビは、音声、映像、動き等..沢山の情報を伝えてくれる反面、想像力が働かず、○○インチの長方形の世界だけで判断しがちのように思います。
制作側は、むしろその長方形に映るストーリーを意識して、演出します。
・・・この話題は、長くならないうちに辞めておきます。ここにコメントされている皆さんには釈迦に説法でしょうし、長方形の外側も観ながらニュースをご覧になっていることと思います。
僕の平日は、神戸の零細企業に勤め、印刷屋に紙を卸す配達の仕事をしています。
阪神・淡路大震災を目の当たりにしている神戸の人でもテレビの情報を長方形の中で判断しがちだと思います。
配達の仕事中に雑談をする事は少なくなく「また新潟いくんか?」、「山古志の学校が再開されたって?」と、昨日今日だけで4回声を掛けられました。
残念ながら“気に止めて話題を振ってくるだけでも珍しく有り難い話”なのですが、ここぞとばかりに、長方形の枠の外の話を返してみました。
僕もひと月かふた月に1度の中越訪問で、その時にたまたま聞いた話で全体を判断してしまいかねないのですが、つたない情報をひけらかして、テレビの影響力に抵抗しているつもりです。
また、いろいろ教えてください。
そんなふうにスルーできるのも山の人の防衛機制なんでしょうかね。
私はいちいちカリカリしちゃってダメです~(^_^;)
(震災直後の怒りを思い出して火がついちゃいましたw)
■のぶさん
先日はどうも!
相変わらずの癒し系スマイルを拝めてうれしかったです(^_^;)
デジカメの画像を見せていただいたとき
「あ~こんなふうに神戸で中越のことを伝えてくださっているんだ~!」
と感激しました。
また
>ここぞとばかりに、長方形の枠の外の話を返してみました。
↑これも本当にうれしいことです。
いつもありがとうございます。
この目で見たこと、感じたこと、嬉しかったこと、悲しかったこと、
どーでもいいことかもしれませんが、特にニュースなんてなくても続けて発信することに意味があるのかも~なんて思いましたです。
というわけで、また気が向いたらあそびにきてくださいね。