「詠古二首有所寄」 劉禹錫
ㄩㄥˇ ㄍㄨˇ ㄦˋ ㄕㄡˇ ㄧㄡˋ ㄙㄨㄛˇ ㄐㄧˋ
車音想轔轔,不見綦下塵。可憐平陽第,歌舞嬌青春。
金屋容色在,文園詞賦新。一朝復得幸,應知失意人。
寂寥照鏡臺,遺基古南陽。真人昔來遊,翠鳳相隨翔。
目成在桑野,志遂貯椒房。豈無三千女,初心不可忘。
原文(繁體字)のあるサイト
(参考) 中国語のサイト
(参考) 日本語のサイト
(語句)
轔轔 車の響く音、きしんだ音をたてたり、地面を轟かしたりするさま
綦(=基) あやぎぬ、萌葱色の絹布、履き物の紐や飾り、
平陽 ①尭帝の住んだ都②春秋時代の魯の国にあった
第 やしき、邸宅
嬌 なまめかしい婦人、むすめ
青春 年の若いこと
金屋 立派な建物、黄金葺きの家
容色 みめかたち、器量
文園 文林、文壇
詞賦 詞と賦、古い韻文の一形式
南陽 河南省南陽県
真人 中国の道家において理想とされる道を体得した人
翠鳳 翠はカワセミの雌、鳳はオオトリ
相 たがいに、ともどもに
隨 付き従って
翔 高く飛ぶ
目成 目配せして意を通ずる
桑野 桑畑や田野
椒房 皇后の住む御殿、椒庭、貴婦人の室、後宮
豈に どうして~だろうか、いやしない
三千 非常に数の多い
(書き下し文に挑みましたが滅茶苦茶😱)
車音、轔轔にして想ふ、綦の下に塵をまみえず。
憐れむべし、平陽の第、歌い舞う嬌の春は青し。
金屋に容色在り、文園に詞賦を新たにす。
一朝にして復た幸を得るも、まさに失意の人と知るべし。
寂寥、鏡臺を照らす,基を遺す古への南陽。
真人、昔來遊す、翠鳳、相隨翔す。
桑野に在りて目成す、椒房に貯え志遂す。
豈に三千の女無からん、初心忘るるべからず。
(現代語訳に挑みましたが滅茶苦茶😱)
車の音が響いて思う、基の下に塵は見えない。
可哀想な平陽の邸、歌い踊るむすめは年若い。
黄金葺きの家に器量よしがいて、文壇では詞賦が新しい。
僅かな間にまた幸せを得たとしても、当てが外れてガッカリする人であるのを知るべきだ。
寂寥が鏡台を照らし、基を遺す昔の南陽。
道を体得した人が昔、遊びに来て、翠鳳が相伴って飛翔した。
桑畑や田野で目配せして意を通じさせ、貴婦人の御殿に住まわせて志を遂げる。
どうして三千の女がいなかったであろうか、いやいたのだ、初心を忘れてはいけない。