ウィルコムは、シャープ製のW-SIM対応端末「WILLCOM 03」を開発した。6月下旬に発売される予定。
「WILLCOM 03」(WS020SH)は、本体をスライドさせるとフルキーボードが現われる機構を採用したスマートフォン。OSにはWindows Mobile 6.1 Classic 日本語版を搭載する。Advanced/W-ZERO3[es](アドエス)に近い構成で、アドエスと比較した場合、ワンセグの視聴に対応するほか、Bluetoothをサポート。テンキー部分は、2つのモードが選べるタッチキー「イルミネーションキー」が採用されている。カメラはオートフォーカス対応の200万画素カメラに強化されたほか、フルブラウザに「Opera Mobile 9.5」、PDFビューワーに「Adobe Reader LE」、日本語入力に「ケータイShoin6 for WS020SH」を搭載するほか、Flash Lite 3.0にも対応する。
連続待受時間は約420時間、連続通話時間は約360分。大きさは約50×116×17.9mmで、重さは約135g。ボディカラーはゴールドトーン、ライムトーン、ピンクトーンの3色。
ウィルコム、ワンセグ対応のスマートフォン「WILLCOM 03」
なんとウィルコムの夏モデルの目玉はD4以外にもあった!
実質的なアドエスの後継機種と見られる「WILLCOM 03」にワンセグとBluetoothまで搭載してきたようだ。
デザイン的にはソフトバンクのフルフェイス2に似ていて、テンキー部分がタッチキーとなっている。カラーも従来のW-ZERO3シリーズはモノトーン系カラーが多かったが、今度はかなりカラフルになった印象だ。
実にカッコイイのだが、テンキーを連打してメールを打つ人にとっては使いにくくなりそうで、それが残念だ。
カメラもついにAFとなり、WindowsMobile6.1クラシックを採用するなど、妥協を許さない渾身の力作と言えそうだ。アドエスに不足していたモノを搭載して、かなりの戦力アップに感じる。これならFOMA906iシリーズとも十分に対抗できる魅力がありそうだ。
せっかくワンセグを搭載したのだから、番組表からの録画予約だけでなく、マニュアルでの録画予約や視聴予約もできるとうれしい。(シャープ端末は録画予約ができる機種が多いのに、これはできないらしい・・・残念だ)
アドエスよりも長さが短くなり、重さも22gも軽量化されているので、より携帯電話として違和感がなくなっているようだ。個人的にはD4よりは03の方が興味がある。
こうしてみると、アドエスの実質無料への値下げは03発売を控えての在庫処分的な意味合いがあったようだ。こんなに早くアドエスの後継機種が出るとは思わなかった。「03の発売がわかっていればアドエスを買わなかったのに・・・」というユーザーもけっこういるかもしれない。
気になるのは03の値段がどれくらいになるのかだ。アドエスとあまり違わないと悔しがるユーザーも多いだろうから、それなりに高くなるのかもしれない。
それにしても初代の「W-ZERO3」と聞き間違いしそうな「03」というネーミングには疑問だ。「D4」に対して「Z3(?)」とかのネーミングに統一してもよかった気がする。
とにかく、D4と03がラインナップに加わることにより、スマートフォン市場ではかなり魅力的なラインナップになったと言えそうだ。
個人的にはちゃんと入力しやすいテンキーがあれば、フルキーボードは不要に感じているので、フルフェイスにして、テンキーがスライドするモデルとか、薄型ストレートモデルがあってもいいような気がする。
いまだにW-ZERO3やesが店頭で売れ残っているのを見かけるので、そろそろW-VALUEでない一括販売とかで在庫処分をした方がいいような気もする。
D4と03だけで今のウィルコムの窮地を救えるのかというと疑問に思える。スマートフォンのラインナップとしては、かなり満足度は上がったが、音声端末のラインナップと料金プラン・割引サービスなどの改善にも期待したい。