僕は、時々とても自信がなくなってしまう。
たくさんの人を傷つけ、
たくさんの人の好意を裏切り、
たくさんの人の期待を裏切った。
自分は何をして来たのだろうと、無力感に苛まれる。
しかし、もう少しあの時の自分の勇気を評価してあげても良いのではないだろうか。
一人で暗い街を歩いている時、ふとそう思うこともある。
今から22年前。
よく決心したのだ。
普通の人生を捨てて、
あえて茨の道を選んだ。
小さな世界に満足せず、
より大きな世界に飛び立つことを決めたのだ。
その先にどんな苦労と悲しみが待っているかをもし知っていたなら、
僕はきっと歩み出せなかっただろう。
そう思えるのは、
確かにその道が大変な道だったからではないだろうか。
進めば進むほど、
その世界の果てしなさと、途方もない大きさを知った。
苦労を乗り越えた後も、苦労が何重にも続いた。
悲しかった。
悔しかった。
誰にも理解されず、
誰にも伝わらないだろうということが分かっていた。
それ程辛い。
乗り越えても、
乗り越えても。
孤独だった。
寂しかった。
一緒にいるのに一人だと感じる孤独。
22年経って、
自分をもう少し褒めてあげても良いのではないだろうか。
死にたいと、独り言で愚痴った。
でも、絶対に負けたくなかった。
絶対に死にたくなかった。
僕は頑張った。
誰にも乗り越えられないくらい辛いことを乗り越えた。
誰にも言えない。
誰にも分かってはもらえない。
でも、
自分だけは分かっているはずだ。
僕は、勝ってここまで来たのだ
今でも自己嫌悪と、激しい失望を感じることがある。
でも、
自分を誇りたい。
逃げてこなかったのだから。
そして、
それはどこかで自分が分かっている。
僕は、僕を結局は嫌いになれない。
だって、
逃げてこなかったのだから。
どんなことがあっても、
必ず笑って来たのだから。