今朝、通勤の車の中から、路上に腰を下ろし、必死でロッテリ(宝くじ)の当選を確認する路上生活者を見かけた。
タイでは、このロッテリが非常に人気で、多くの人が買っている。
一口100バーツ(350円)。
決して現地の人には安くない値段だ。
しかも、1番確率が高い下二桁を当てるのでさえ、たった1パターンしかない。確率はわずか100分の1。
僕も何度か友人の勧めで買ったことがある。
しかし、
当然当たったことは一度もない。
会社の社員たちもよく買っているが、当たったのをほとんど聞いたことがない。
でも、みんな買う。
今朝の路上生活者を見て、ロッテリの馬鹿馬鹿しさを思うより、別のことを思った。
汚れたTシャツと短パン。
髪もボサボサ。
日々の食べ物にも困っているだろう。
しかし、
人は、パンで生きるにあらず。
人は、夢を糧に生きるのだ。
路上の人混みの中、しゃがみ込んで必死で自分の2枚のくじと、当選発表の紙を見比べる真剣な目。
彼のゆうに5食分のお金だ。
人は、夢を見て生きる。
僕が今日思ったこと。
ロッテリに多くのお金を消費する国民。
ロッテリがこの国にあって、人々は救われているのかもしれない。