ダイハチ建築骨組み模型

木造建築の美しくて繊細な骨組みの状態を模型にしてみました。

刑事告訴㉖ 抽象的危険犯

2024-07-16 06:00:27 | 日記
商標権侵害罪は抽象的危険犯にあたるとした広島高裁判決(ロールペーパ―刑事事件)

骨子
①・・・需要者が商品の出所を現実に誤認混同したことや、その誤認混同の恐れは構成要件の要素ではなく、いわゆる抽象的危険犯である。
②・・・商標の機能を害するおそれがなく、民事上実質的に違法性を欠くと評価される真正品の並行輸入のような事例では、刑事上も、構成要件該当性を欠くか、違法性がないとして犯罪が成立しないとされることはあり得ると考えられる。

前回「空メールで業務が出来なかったのか?」この論争では勝てません。そのために②の『実害が起きるおそれ』を立証する必要があります。メールのヘッダから時間を確認します。ドメインが同じものと違うもので比較します。あー本当にキツイ。気持ちの悪いメールの数々。喜んで送ってる奴の気持ちが下衆そのもの。

挨拶もそこそこに本題です。
私「前回業務が出来なかったのか?と問われましたが、論点が違ってたんです。本件の偽計業務妨害罪は抽象的危険犯に該当する」
ここから無理やりこちらのエリアに引き込みます。
先ず抽象的危険犯の説明。
法益の危殆化が現実に具体化することまでは要求されていないのが抽象的危険犯です。 よって、「結果」を発生させる必要がなくとも犯罪が成立します。
ここで本件を抽象的危険犯に置き換えて説明します。
偽計業務妨害は実際に業務妨害の結果が生じる必要はなく、業務妨害の危険があるだけでも罪の成立は妨げられません。円滑な業務運営が妨害されるおそれがあると認められれば、「妨害」にあたるので、無言電話のように虚偽内容を含まないものでも業務妨害になります。加害者が仕掛けた偽計を看破した場合でも偽計業務妨害罪が成立します。(抽象的危険犯)

【偽計】
メールは要件があって送るものです。要件が無いのに送ることが偽計。迷惑メールやなりすましは相手を騙す要件があって送ることが偽計。私的に用があるように見せかけて騙すか、なりすまして内容で騙すかの偽計である。

【業務妨害の危険があるだけ】
フリーメールのアドレスは時間を要することなく簡単に設定・削除できる旨、繰り返し何度でも出来てしまうので一日に多量のメールを送ることができる。
ドメイン(コンテンツプロバイダ)を変えて一通送るのに68秒かかります。12時間送るとしたら約635通送れることになります。半日で600通を超えるメールが来る可能性があります。また、ドメインを変えずに一通送るのに8秒かかります。12時間送るとしたら5400通になります。業務が遂行できなくなる日が突然来る。(参考資料)
ドメイン違い

ドメイン同じ

グーグルでフリーメールを作って送信削除して、直ぐ違うID(適当)でアドレスを作り送る作業です。8秒かかります。ヤフーでフリーメールを作って送信削除して、直ぐグーグルにアクセスしてフリーメールを作って送信。これが68秒です。ある方法を使えば8秒で出来るはずです。これで②(実害のおそれ)をクリアーしました。次に行きます。

【円滑な業務運営】
事務仕事ぐらい平穏であるべきであり、大量の送信がいつ来るか分からない揺さぶりが日常化してはならない。

【偽計を看破した場合】
スパムメールのような直接目に触れることも無くフォルダーに移動させることが出来て、上記メールのカウント数だけが表示されること。

犯罪の成立に具体的な危険の発生までは要求されておらず、一般的・抽象的危険の発生だけで犯罪の成立(既遂)を認める犯罪のことです。
おそれは構成要件の要素ではなく、いわゆる抽象的危険犯である。
つまり、抽象的危険はおそれだけで足る。

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