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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[魚の鮮度]食生活について語ろう

2025年01月26日 | 美容ダイエット

・魚の鮮度Freshness of fish さかなのせんど
  タンパク質は魚肉(生鮮魚で13~25%)では、蓄肉(ヒレ肉20%・鶏むね肉皮無し25%)に比較し基質蛋白質が少なく身が軟らかく、筋原蛋白質が、多く不安定で、加熱、凍結などで変性しやすい性質があります。 
最近では、魚を一匹丸ごと買って家でさばくという事も少なくなりましたが、それでも、秋刀魚、鯵、いわし、にしん、サバの類はたまには購入することもあるでしょう。水揚げの魚がスーパーなどで消費者の目に触れるまで生鮮で3~4日程度かかるようです。
生きている魚は、漁場、活魚店では『活けじめ』といって、魚のエラ蓋から包丁を入れて中骨を一気に断ち切ります。「延髄斬り」といい骨まで切断しここを切られると魚も即死し血抜きが上手くいきます。
大型魚の〆方は、鋭いキリ状の道具でハタ、アジ科の大物、カジキ、マグロ、その他の大型の魚は、眉間から刺し貫いて脊髄線まで通し、神経を破壊して即死させています。生きた魚をしめた後に、延髄にそって走る神経を抜くと、身の保ちが良くなると言われています。
 死ぬときに苦しんで暴れた魚はATPの分解が早まり、内出血などで身が軟らかくなっていたりします。このような魚では腐敗も早まります。腐敗が進みやすいエラと内臓をすべて取り出し血抜きします。
活け締めは主に刺身にしている鯛など中型の高級魚でおこなわれています。
  大衆魚では外観を見ながら、目が黒く澄んでいる、色が鮮やかで、光沢がある、ウロコがきれいについている、エラぶたを少し起こしてエラの色が赤く鮮やかであれば新鮮です。
手で触れて特に、腹側が柔らかくぶよぶよするような感じでしたら鮮度が落ちています。
購入頻度の多い切り身では、加工日の表示がありますが切り身にした日です。
一般には、見た目で身に弾力やツヤがあり、切り口の鮮やかなもの、身の締まっているものが新鮮です。トレイに血が流れ出ているものは、鮮度が落ちています。
スーパーなどで売られているものには、JAS法の品質表示基準による品質表示が義務づけられて、単品の生鮮食品で名称、原産地、解凍、養殖の4項目について容器包装類に直接表示することとなっています。

平成15年(2003年)の食品衛生法の改正により、食中毒など健康に影響を与える事故等が発生した際に、遡及、 追跡するトレーサビリティTraceabilityは、製品がいつ、どこで、だれによって作られたのか」を明らかにすべく、原材料の調達から生産、そして消費または廃棄まで追跡可能な状態にしています。近年では製品の品質向上に加え、安全意識の高まりから重要度が増しており、食品や医薬品のみならず電子部品・自動車などで幅広い分野に浸透しているようです。
  一時期に魚の鮮度は、塩水処理のさいに加える鮮度保持剤とか低温保存の技術向上などにより、昨今は外見上から魚の鮮度を見分けるのが難しくなっていました。水産物への鮮度保持剤(二酸化塩素)の効果は暖昧で、人の目を欺くためのものとして現在では使用を禁止しています。
塩酸及び二酸化炭素については、生食用鮮魚介類に対し、次亜塩素酸ナトリウムの使用等に伴いpH調整剤として使用することは認められますが、生食用鮮魚介類の加工時に塩酸及び二酸化炭素を直接使用することは認められれいません。(平成26年4月24日付け食安発0424第2号(医薬食品局食品安全部長通知)及び平成28年6月8日付け生食発0608第5号(医薬食品局生活衛生・食品安全部長通知)の「運用上の注意」による。)
  科学的な鮮度指標「K値」という数値で鮮度を見分ける方法があります。
魚の筋肉中には ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーを発生する物質があり、この物質は魚が死んで死後硬直の段階あたりになると、死後ATP→ ADP(アデノシンニリン酸)→AMP(アデニル酸)→IMP(イノシン酸)→HxR(イノシン)→Hx(ヒポキサンチン)の経路で分解します。

旨味成分であるIMP(イノシン酸・イノシン一リン酸)に変化します。
しかしそのピークを過ぎると、旨味成分は消えて特有の苦味、渋みのあるイノシンとかヒポキサンチンHypoxanthineなどになっていきます。これがつまり鮮度低下なのです。
このATPの分解過程を数値にしたものが「K値(K value)」です。
K値(HxR,Hxの割合)は、核酸系物質の全体量に占めるイノシンとヒポキサンチンの量を百分率で示したものです。
魚が生きた状態だとゼロに近く、鮮度が落ちるほど値が大きくなります。
80%以上ならば、もう食べられない腐敗状態です。タラ赤身魚はK値の上昇速度が速く、タイヒラメなどの白身魚は比較的上昇速度は緩やかなようです。
20%から下なら、刺身、寿司ネタで食べられます。カマボコ、すり身は 40%~60%程度まで、焼き魚は60%以下、腐敗は80%以上です。
60%内外では加熱調理用とします。
一般的に店頭で売られている魚は20%~50%程度になります。
魚の品質は K 値だけではなく食味やテクスチャー、タンパク質としての性質など様々な要因が絡み合い、また魚種によっても上昇の度合いが異なり旨味・美味しさ・栄養の観点からも食材としての意味が大きく、単にK値のみでの指標の持つ意味と限界があることもあり、食材としては様々の観点から知ることが必要不可欠のように思われます。 

 


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