・風邪予防のためのミネラル かぜよぼうのためのみねらる
気温10度以下、湿度40%以下になると多くの人で風邪、インフルエンザに罹(かか)りやすくなるといわれます。 冬のウイルスは、温度、湿度の低い乾燥した時期に咳、鼻詰まりを発症しやすいといいます。体が冷え、温度が低くなると鼻、喉(のど)の粘膜は、防御力が落ち、ウイルスの活動は、活発になります。
寒い部屋、温度差のある場所を出入りすることによって自律神経の働きが鈍くなり免疫力が低下します。
睡眠時は、特に体温が低下しており、体表面が冷えているとウイルスが活動しやすくなるのです。
冬場では特に外気が温度10℃、湿度60%以下になると空気感染で風邪を引きやすくなりますので対策が必要です。
人ごみを避ける、マスクをする、手洗い、うがいをすることによってウイルスの感染を防き、少しでも予防に役立ちます。
部屋の温度は、18~23℃、湿度が60~80%が最適です。
これからの季節、予防対策を充分にして過ごしたいですね。栄養バランスを第一にしてたんぱく質、ビタミンA、B群、C、E、鉄、亜鉛、銅、セレンなどが特に良いとしてあげられています。
今回は、ミネラルである鉄、亜鉛、銅、セレンとその吸収をよくする栄養素、食べ合わせについてお届けすることと致しました。
◆鉄 てつ(Fe)
フイチンの存在(米糠・大豆・・野菜・果物・ほうれん草)によってCa(カルシュウム)同様吸収が妨げられ食物摂取からの鉄の吸収は、20~80%の開きがある。ヘム鉄(動物性鉄分の1割程度)は、ミネラルの吸収を高める。
鉄は、ヘモグロビンの生成、血液運搬作用があり不足によって 貧血・倦怠感・頭痛・動悸・食欲不振・めまい・微熱・手足の冷えなどの症状が表れる。
成人1日の奨励量は、5.5~10.5mg(妊婦+11~13mg)、上限量40mgと定められている。
銅、ビタミンC、葉酸、蛋白質で吸収を高める。
◆亜鉛 あえん(Zn)
摂取量や同時に摂取した鉄や銅の量と互いに影響し合い変化する。
亜鉛は、水に不溶、酸、アルカリに可溶であることから食酢によって溶解する。
カルシウムや食物繊維、タンニン、カフェインなどと結びつくと、体外へ排出されやすく吸収が阻害されやすい。
植物性たんぱく質と一緒に摂ると吸収がよく大豆製品との相性が良くまた吸収率を高めるのに、クエン酸やビタミンCと一緒に摂取するとよい。
魚介類、肉類、乳・乳製品、大豆、胡麻に多く含まれ、1日の推奨量7~9mgで、上限量30mg。
ひき始めの風邪の症状を軽くしたり、免疫力を強化、注意力、記憶力をアップさせるとして健康食品とし市販される。
◆銅 どう(Cu)
チロシナーゼ、アスコルビン酸(ビタミンC)の働きを助け酵素を活性化させ抗酸化作用がある。
赤血球の生成、骨・脳・神経組織を生成し不足すると貧血、毛髪異状、白血球減少、骨格の形成不良、成長障害を起こす。
脂肪の多い食事を好む人で銅を多く摂取する人は脳の老化がはやいといわれアルツハイマーでは血液中で高い値を示している。
100g中で牛レバー0.5mg、牡蠣0.35mg、えび、蟹類、枝豆 に多く含まれる。
成人の目安量は1.6mg~1.8mg、上限量10mgと定めている。
◆セレニウム(セレン:Se)
活性酸素の発生を抑制し、免疫力を強化する。水銀、カドニュウム、ヒ素の多くの金属の毒性の軽減を亜鉛、銅とともに関与することが知られる。
土壌にセレンの含む量によって食品とし摂取される作物に影響を与えるといわれる。
老化予防として抗酸化作用、組織の皮膜保護、抗ガン・抗炎症作用がある。不足すると成長障害、肝機能障害、高血圧をおこす。
過剰摂取(1.000μg)により皮膚炎症、爪変形、脱毛、頭痛、胃腸障害、疲労感、神経障害を招く。
動物性食品、玄米、胚芽に多く含まれ魚介類をよく摂取する日本人では不足することは殆どなく100μg程度摂取している。
1日の推奨量 25~35μg、上限量450μgと定めている。
微量ミネラルは、動物や植物の新陳代謝に重要な役割を果たしています。ビタミン、酵素、ホルモンなどとともに、代謝促進に関係しています。
ミネラルには相互に拮抗作用があり、生物学に1つのミネラルだけを過剰摂取したり、逆に不足したりすると他のミネラルの吸収を妨げたり、体外に放出したりするというリービッヒの最小の法則が存在します。
生育に必要な最も少ない必須元素がその生物の生育を左右するということでもあります。
抗酸化酵素が充分に働くためには銅、亜鉛、セレン、鉄などの微量ミネラルが必須です。
現代の普通の食事では、多くが不足気味の栄養素であることが最近の国民健康・栄養調査で分かっています。
必要量とサプリメントによる過剰摂取との差が小さく、サプリメントの利用は、用法、用量を厳守しましょう。
健康を維持するミネラルなどの栄養素は、お互いに鎖のように繋(つな)がり、1つでも欠けると新陳代謝の能力、免疫力が損なわれます。
バランスよく摂取することが免疫力を強化し風邪予防に最も重要なことです。
これからの季節に、みかんがおおすめですね。
*蜜柑 みかん:鉄・銅・亜鉛・セレンの吸収を促進するビタミンC (33mg/100g中)を豊富に含んで、主に生食され冬場のビタミンCの給源として重要です。ヘスペリジン(ビタミンP)は、ジュース白濁の原因ともなっていますが血行をよくする有効成分でもあるのです。
そして旬の食材のほっきがい、わかめ(亜鉛0.3mg、銅0.02mg、鉄を0.7mg、ビタミンA160μg、ビタミンE1.0mg、)と、酢の物で頂きましょう。
北寄貝 ほっきかい: 肉厚で特有の香り、歯ごたえと旨みがあり刺身、寿司ネタ、酢の物、椀種、焼き物、加熱して缶詰、干物にする。缶詰、干物は、煮物、汁もの、スープとしてだしとりとともに用います。
ビタミンE(1.4mg/100g中)、亜鉛(1.8mg/100g中)、銅(0.15mg/100g中)、鉄を4.4mg/100中に、またタウリン(疲労回復)を多く含みます
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