「ここにいるといろいろな幻想に会える。七ツ夜は、この丘は、幻想の楽園だから」
今日のライトノベルはダッシュエックス文庫から発売された「吸血鬼は僕のために姉になる」です。
1巻初版は2020年5月に発行され、今のところは1巻のみです。
……おや、つい数日前に発売したばかりですね……
「液体窒素のやつ、もう古のライトノベルはネタ切れかよ」
か、勘違いしないでよねっ!
この「今日のライトノベル」シリーズの記事は昔の作品紹介が多いけど、最近の作品だって取り上げるんだからねっ!
伝説上の怪物や妖怪というような「幻想種」と呼ばれる生き物と人間との交流を中心に書かれた作品です。
あらすじにはラブコメディと書いてありますが、その要素は薄いように思いました。
いや、ラブもコメもあるのですが、この作品のテーマは“家族や友人との絆”とか“繋がり”ですよね。
もちろん主人公の日向が相手になると過保護っぷりを出してわちゃわちゃしてしまう、元幻想管理人で半吸血鬼のセナさんはかわいかったですけど!
2巻目以降が出たら、セナさんが日向に向ける感情が姉としての愛情ではなく1人の女性としての愛情になるのか?
もうすでに1巻目にして級友の心音ちゃんは告白してしまったけど「波野の血」ではなく「波野日向」という個人への好意と言い切れるようなるのか?
こういったところが伸びてきたらもっとラブコメになるだろうなぁと思いつつ、“絆”や“繋がり”といったこの作品のコアとなる部分はブレさせることなくこの「優しい世界」の雰囲気のまま物語を走らせて欲しいですね。
著者は景詠一氏。
本作品で第8回集英社ライトノベル新人賞の銀賞を受賞した方です。
是非、続巻をよろしくお願いします。
…はぁ、私も甘えられるお姉ちゃんが欲しかった…
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